ホワイトカラーから飲食業界への独立開業で注意すること
2016/02/06
僕はもともとホワイトカラーの仕事をしていました。
が、色々と思うところがあって独立したいと思い、
参入障壁の低い飲食業界で開業することにしました。
そこで思う事がいくつかあったので、辛口に紹介します。
注意というか、「そういうもんか」という程度に参考にしてください。
※これからお店を独立開業される方向けの記事です
お客さんの半分は偏差値50以下
いきなり攻撃的なタイトルになりましたが、僕が一番衝撃を受けた事実です。
冷静に考えたら当たり前の事なんですが、気付いた時には俄かには信じられませんでした。
僕は高校から大学、社会人になるまでそこそこ恵まれた環境にいたんだと気付かされました。
飲食店を経営していると、色々なお客さんが来ます。
いいお客さんもいれば、悪いお客さんもいる。
全てのお客さんにとって平等に間口を広げているわけだから、当たり前なんです。
(会員制レストランをするなら別ですが)
そうすると、中には常識感がとてもズレている人なんかも当たり前のように来店されるんですよ。
ハッキリ言って、めちゃくちゃ嫌悪しますよ。
でも、断れないじゃないですか。
かと言って注意しても逆上されたりしますからね。
通じないんですよ。僕らの常識が。
もちろん全員が全員、頭の悪い人=悪いお客さんというわけではないです。
でも、確率として多いのは事実です。
その人たちを受け入れてでも全体の売上を上げる事に注力するのか、
それとも拒絶して、そうでない人の専門店を作るのか、
オープン前に是非一考してみてください。
業界全体がアレ
実は地頭がちょっとアレじゃないか??と思うのはお客さんに対してのみではありません。
料理人兼オーナーをやっている人も大半がアレです。
店の前で堂々とタバコを吸っている料理人なんて星の数程見てきましたし、
本気で「料理が上手ければ客が来る」と思っているので、料理の勉強しかしないです。
(中には料理の勉強すらしない料理人もいるんだから驚きです)
目先の事しか見えていないんです。
異業種、それもホワイトからの独立なら問題ないとは思いますが、もっと広い視野で考える必要があると思います。
良い物を作れば売れる、そんな生易しいものじゃありません。
売れない理由はいくらでもあります。
飲食店はつらい
そして何より飲食店はつらいです。
まず、基本的には休めません。
勝手に休もうものなら、お店の玄関を汚されたりしますw(これは僕の実話)
※勝手にって言っても、ちゃんとブログや貼り紙で報告してますからね。
見てない人が勝手に「せっかく来たのに休みかよ!」って怒るんです。
お客さんは基本的に理不尽です。
いいお客さんもたくさんいますけど、そうじゃない方の方が遥かに多い。・・いや、目につくだけかなw
そこに体力と知力を注がなければならないんです。
原価だって高いです。他にも経費がアホほどかかります。
それでもやった方がいい理由とは
そこまで言われたら飲食店なんかやらない方がいいんじゃないかと思うかもしれません。
でも僕は、「それでもやった方がいい」と思っています。
なぜなら、やりたいと思ったんでしょ?
多くの人はやりたいとすら思いません。
自分がホワイトカラーとして雇われて生きていく事に何の疑問も抱かずに生きています。
その中の1%ぐらいの人が「このままでいいのか」って思うんです。
が、その中の多くの人が思うだけ。
そしてその中の1%ぐらいが実際に行動に移すんです。
行動に移せる人は、いずれ「飲食店」というものが多くのビジネスの縮図の一つにすぎないと気付くと思います。
その時、「飲食店じゃなくても稼いで生きていける」という感覚になります。
経営者としての素質が身に付くんです。
なぜ飲食店じゃなくても稼いでいける必要があるのか
もしあなたが80歳になっても同じ店で同じ料理を作り続ける事が出来るのなら、それでもいいと思います。
でも僕は、あなたが80歳になった頃には、今よりも体力が落ちて店に立つのが辛かったり、世の中の情勢が変わって同じ料理ではお客さんを満足させられないかもしれないという未来が待っているのではないかと思っています。
その時に、違うビジネスを始めるという選択肢を取れるのは、経営者としての素質を身に付けた人だけだと思うんです。
しかも飲食店という、つらいビジネスを経験していれば、他のビジネスが楽かもしれないじゃないですかw
そうやって後々に繋がっていくんだと思うから、僕は飲食店での独立開業をやりたいと思う人には「やった方がいい」と言えるんです。
おわりに
飲食店に限らず、全てのビジネスは一つの大きな輪の中にあるような気がしています。
それは、「お客さん」という輪です。
どんなビジネスだってお客さんが居なければ成り立ちません。
お客さんが「欲しい」「必要だ」と思うからこそ、その商売が成り立つわけです。
そのお客さんはなかなかこちらからは選べません。
だったらお客さん側から「あ、僕専用の店だ」「あれ、僕が行っちゃいけない店だな」と思えるような店作りが必要になってくるんだと思っています。
(これもマーケティングの一環です)
オープン前に是非一度冷静に考えてみてください。
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