食べに行ける圏内の人にわざわざ宣伝をする理由。宣伝する範囲を勝手に狭めないこと。
僕の家の近所に、今にも閉店するんじゃないかってぐらい閑古鳥が鳴いている天ぷら屋さんがあります。
近所の老舗で板さんをやっていた方が独立したお店なんですが、
いかんせん宣伝を全然やってない(ように感じる)。
そのお店の実例について書きます。
もし自分のお店にも当てはまると思ったら、今すぐに宣伝するようにしましょう。
なぜ、徒歩2分圏内の家にわざわざ宣伝する必要があるのか
その天ぷら屋さんと、僕のマンション、そして駅の位置関係はこんな感じです。
(多少フェイク入ってます)
僕の住んでいるマンションは駅に近く、そのお店はそれよりもう少し駅から遠い、同じ幹線通り上にあります。
当然人の流れは、郊外から駅に向かっていきますので、赤い矢印のような感じになります。
さて、問題は僕のマンションと天ぷら屋さんの距離。
正確に測ったわけではないですが、だいたい徒歩2分くらいです。
徒歩2分だったら、ランチにもディナーにも圏内だと思います。
食べに行ける圏内と、知る事が出来る圏内は違う
食べにいくには徒歩2分はなんてことありません。
むしろ5分、10分歩くぐらいで美味しい料理のお店に行けるなら近いぐらいです。
ただ、そこにお店があることを知るのには、徒歩2分の場所はちょっと遠いんです。
これ、難しいもんで、
僕の行動範囲もおのずと「マンション⇔駅」となりがちです。
駅のまわりには飲食店がごまんとありますから、僕はそこらへんのお店を知るので精一杯なわけです。
あくまで僕は飲食店をやっているから、わざと注意して町をウロウロしたおかげで天ぷら屋さんを発見できただけで、同じマンションの住人からしたら知る由もないと思います。
たかが2分の範囲にあるお店を知らないんです。
これ、本当によくある事です。
・・実は飲食店をやっている僕でさえ「あれっ・・・ここもお店だったのか」と思う時がしばしばあります。
誰に知られることもなく閉店していくお店
その天ぷら屋さんは出来てそろそろ1年と言ったところですが、
日曜の昼間でもとても暇そうにしています。
店主と奥さんがそろって外を眺めているのを見た時には、さすがに「宣伝しろよ」って思いました。
さて、そのお店とは違うんですが、その近所にある別のお店さんが昨年閉店しました。
ここもすごく息が短かったです。・・不況だから仕方ないのかもしれないですけどね。
その閉店したお店さんは、「一度だけ」宣伝をしたことがあるそうで、
オープン時に知人の家にチラシが入っていたという話を聞きました。
その知人の家が、地図上の「知人のマンション」です。
お店は天ぷら屋さんの並び。
知人は駅に向かう際に、この幹線道路を通らないので、
チラシを入れたのは正しかったと思います。(一度じゃさすがに少ないけどw)
問題は、”僕のマンションには入っていなかった”こと。
閉店するまでの間、一度も入ってきませんでした。
もちろんそのお店さんも通える範囲内ですが、
おそらく僕の住んでいるマンションの住人からしたら、存在すら知らずに閉店していったお店という事になるだろうと思います。
同じ町で、徒歩数分の圏内にありながら、
お店が出来たことも知らなければ、知らずに閉店している・・こんな悲しいことありますか??
そこの店主にだって叶えたい夢とかあったと思うんです。
それで設備資金や家賃などを投資して、やっと始めたお店なのに、
始まったことはおろか、終わったことすら知られないんですよ?
宣伝広告費はもちろん有限です。
かたっぱしからバラまくわけにはいかないのもわかります。
でも、出来ることなら、徒歩圏内の人たちには「どこにある」「どんなお店で」「どんな料理が」「いくらぐらいで食べられるのか」ぐらいは知っておいてもらおうよ、って思います。
おわりに
近隣に配るチラシは、お店の格にもよりますが、
決してクオリティが高くなくてもいいと思うんです。
例えば、こんなの。
白黒で、最低限の情報しか入っていませんが、なんとなく「どこに何のお店が出来たのか」はわかると思いませんか?
チラシを見た人の100人に10人ぐらいが「へぇー、そのうち行ってみよう」って思えば万々歳ですし、
その10人のうち1人が「明日にでも行ってみよう」って思ってくれたら嬉しいですよね。
こんな感じのだったらコンビニで印刷すればすぐに作れちゃいますし、
印刷会社に頼んでも紙の質と色数次第では安くできます。
どうにかして「オープンしたこと」「何屋さんか」「どこにあるのか」は最低でも町の全員が知っているぐらいに宣伝しましょう。
そのうえで「どんな想いでやってるのか」「どんな人に来てほしいのか」「どんな使い方をしてほしいのか」を伝えられるとベターです。(本当はマストだけど。)
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