異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

これから飲食店を始めたい方や既に小さい飲食店のオーナーをされてる方に役立つかもしれない情報を書いていきます。

テキトーなスタッフ募集要項はお客さんを馬鹿にしている事に繋がる

 - 飲食店経営のヒント

      2016/07/10

staffboshu

今日街を歩いていて、二つのお店のスタッフ募集の張り紙を見て、
ちょっと気になる事があったので書いてみようと思います。

まず一店目のお花屋さん。
「スタッフ募集!やる気のある方、お待ちしてます」

次に二店目の中華料理屋さん。
「スタッフ募集!私たちと一緒に働きませんか?」

どちらもサービス業としてのパート・アルバイトの募集だったと思うんですが、
後者の方が、なんとなく柔軟なイメージがありますね。

スタッフ募集は、あなたの事を知らない人に対しての語りかけなわけですから、
なるべくだったら柔軟なイメージを与えた方が来てくれる人も増えると思います。

でも、僕はそれ以上にこれらの募集要項には足りない部分があると思っています。

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「やる気ある人」がNGである理由

僕はそもそも募集要項の「やる気ある人」という部分が、「ちょっとテキトーだな」と思います。

以前も書きましたが、スタッフはそのままお店の顔になりますから、
「顧客とは従業員である」という言葉を忘れてはいけません。

そのうえで、「やる気のある人」を募集するのはとても理解できます。

ただ、これから働こうと思うアルバイトの人からしてみたら、
「やる気って何だろう・・?」って思われませんでしょうか。

例えば、あなたのお店で働く人にとっての「やる気」とは何か、きちんと言葉で説明できますか?

  • 商品知識について、社員以上に勉強できる人
  • とにかく元気いっぱいな人
  • 一切のミスもしない人
  • 怒られてもめげない人

どうでしょうか。
やる気のある人と聞いて、僕はこれだけを想像しました。

もし僕があなたの会社の面接に行って、
「やる気あります。誰よりも商品知識について勉強します。」
と言ったとして、

あなたが「いや、やる気ある人っていうのは、元気があるかどうかってことよ。」って思ってたら、
その時点でマッチングミスが起きてしまうわけです。

面接に来る人だって、時間を割いてきている

忘れてはいけないのは、面接に来る人は遊びで来てはいないということ。

あなたの会社の募集要項を見て、少なからず働きたいと思って電話→面接となった人です。
電話する前にとても悩んだかもしれないし、履歴書や証明写真への投資もしています。

その人たちが、面接の場で初めて「思ってたのと違った」とならないためにも、
募集要項はしっかりと書かないと失礼です。

つまり、募集要項に「スタッフ募集!やる気ある人!」しか書かないようなお店は、
スタッフを軽視していると言われても仕方ない。

スタッフを軽視しているという事は、そのスタッフが応対するお客さんすらも軽視している事につながります。

僕の妻のケース

僕の妻が、出産後に働きたいと思ってパート募集している会社を受けた時も同じような事がありました。

募集要項に特に注意書きもなく、「受付事務」とだけ書かれていたにも関わらず、
面接を受けに行ったら「受付だけやればいいわけじゃないから」と言われたそうです。

詳しく書くと、そこはマッサージを行うお店さんで、
店長さんに言われたのは「マッサージを手伝ってもらう事もある」とのことでした。

当時腱鞘炎を患っていた妻は、「腱鞘炎なので、上手にできないから迷惑がかかる」と告げたそうです。

もし、最初からそういうつもりでの募集なのであれば、
面接前に電話で注意することもできたでしょうし、
そもそも募集要項に書いておけば腱鞘炎を患っている人が応募することはなかったはず。

僕の妻だけに限らず、他の人も被害にあってしまっているかもしれないし、
そのお店の店長さんも無駄な時間を重ねる事になってしまっています。

募集要項をしっかりと書くという事は、そのお店のイメージにもつながるわけです。
当然僕の妻がそのお店の事を他人に良く話すはずがありませんよね。

おわりに

今や飲食店に限らず人手が不足しています。
ニートが増えている反面人手が不足しているという異様な状況。

お店にとっての人手不足は、単純に稼ぐチャンスをなくすことにも繋がりますから、
焦って募集したくなる気持ちもわからなくもありません。

でも、ニートが増えているのに人手不足という状況を考えたらわかる通り、
働く人もきちんとした会社で納得のいく仕事をしたいと思っているはずです。

「所詮アルバイト」「所詮パート」なんて考えていると、
そもそも募集に応じてもらえないかもしれませんし、
もしあなたがその「所詮アルバイト」「所詮パート」に接客をさせたり商品を作らせたりするのなら、
そのサービスを受けるお客さんの事も「所詮客」と思っている事と何ら変わらないということです。

アルバイトやパートの募集を見てくる人は、
採用が決まればあなたのお店のスタッフになりますが、
不採用となればあなたのお店のお客さんとなる可能性が高い人です。

もし、スタッフ募集要項に「やる気のある人!」なんて書いているのなら、
「お前がやる気あんのかよ」と言われないようにしたいですね。
今すぐ見直す事をオススメします。

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