成功者の話も失敗者の話も聞いて自分に生かしていく
2015/11/03
小さな飲食店のオーナーとはいえ、経営者です。
経営者は人の話を聞くことも大切です。
人からアドバイスを聞く時の優先順位をつけるとしたら下記はどんな順番だと思いますか?
- 成功者から成功する方法を聞く
- 成功者から失敗談を聞く
- 失敗者から成功する方法を聞く
- 失敗者から失敗談を聞く
Contents
意外にも一番は「成功者から成功する方法を聞く」ことではない
おそらく多くの人が上から順に優先度が高いと思っているかもしれません。
でも「成功者から失敗談を聞く」ことが一番優先順位が高い、というか重要なんです。
なぜか。
僕は成功する為の一番の近道は「失敗を潰していくこと」だと思っているからです。
世の中には数多くの「成功者による成功論」が書籍として出回っていますね。
「こうやればうまくいく」みたいなタイトルで。
でも成功者の真似をしたからって成功できるわけじゃないんです。
[参考]成功者の真似をしても成功できない理由
結局その人とは生きてきた背景も違うし、相手にするお客さんだって違うから、真似したってダメなんです。
でも成功者から成功する方法を聞いてしまうと、「そうやれば成功できるのか」と思い込んでしまうんです。
さらに、成功者の中には「まぐれ」で成功できた人もいます。
まぐれで成功した人の成功論は、果たして有効でしょうか。
失敗談を聞いておくことによって得られること
人間は学習する生き物なので、一度した失敗を二度はしません。
厳密には、同じ失敗をしているように見える失敗をしていても、それは一度目とは違う事だったりするんです。
しかもそれが大きい失敗なら尚更二度目が起きないように気をつけます。
つまり、失敗から学んで成長しているんです。
なので、学ぶべきは「成功者がその失敗をどう乗り越えたか」という部分だと思います。
エジソンの有名な格言で
私は失敗したのではない。
上手くいかない1万通りの方法を発見したのだ。
という言葉がありますね。
本当の成功者は失敗を乗り越えて成功している事の裏付けじゃないかと思います。
※エジソンがまぐれで電球を発明できていたとしても成功していたかもしれませんが。
失敗者の失敗談は聞く価値があるか
じゃあ失敗者の失敗談はどうか、という話ですが、失敗者は先のエジソンの例で言えば「まだ成功の道筋の途中にいる人」なわけですから、僕は聞く価値があると思っています。
但し、その失敗者が真摯に失敗に向き合っているかどうかが問題。
失敗した事を「何事もなかったかのように」忘れてしまうようなら意味がないと思います。
成功の道筋の途中としての失敗なのであれば、エジソンの成功の為の1万回の方法の一つに過ぎません。
この方は成功者に分類されると思いますが、堀江貴史さんが近畿大学の卒業式の祝辞で、宇宙に向けたビジネスの失敗談を語っているのですが、それも参考になります。
チャレンジをすることは、失敗する確率も上がるということです。
逆に言うとチャレンジしなければ失敗することはないかもしれません。
でも、成功することもありえない。
つまり、失敗とは成功に向けてチャレンジした人の経験の一つに過ぎないということです。
じゃあ失敗者から成功する方法を聞くのは?
これはなかなか判断が難しいところですが、
上記同様に失敗に真摯に向き合った人の話であれば、それが本質を差している可能性があるので聞く価値があると思います。
但し、失敗者が自身の失敗ただその一点のみを参考に、それをしなければ成功すると言っているのなら、聞き流した方が正解かもしれないですね。
例えば、田舎で出店して失敗した飲食店オーナーが「青山で出店すれば成功するよ。田舎はダメダメ。」と言っているようなものというか。
このオーナーさんは青山で出店したらまぐれで成功するかもしれませんが、成功の要因はそれだけではないですからね。
おわりに
僕はこういうマトリックス的な優先度の考え方が好きなんです。
例えば重要と緊急のマトリックスなら、どこから手をつけるかで
- 重要かつ緊急
- 緊急だけど重要じゃない
- 重要だけど緊急じゃない
- 重要でも緊急でもない
とか。
あとは、会社で必要とされる人材なら、
- 経営理念に共感出来て、仕事も出来る
- 経営理念に共感出来るが、仕事は出来ない
- 仕事は出来るが、経営理念に共感出来ない
- 経営理念に共感出来ないし、仕事も出来ない
こんなのも好きです。
どちらも1から4にかけて優先順位が下がっていくのですが、多くの人が2番と3番を逆に考えがちですよね。
あとこんなのもよく考えます。
- 女性なのに太っ腹
- 男性で太っ腹
- 女性でケチ
- 男性でケチ
これは見てて気持ちいいランキングです。(笑)
女性の太っ腹な態度って、なんか清々しいんですよね。
最後に将棋棋士の羽生善治さんの言葉を紹介します。
三流は、人の話を聞かない。
二流は、人の話を聞く。
一流は、人の話を聞いて実行する。
超一流は、人の話を聞いて工夫する。
今は情報社会なので、欲しい情報はどこにでも転がっています。
先人が挑戦し、失敗してきた情報がたくさんあるのに、それを自分のものにして生かさないのはナンセンスかもしれません。
成功者の話も失敗者の話もしっかりと聞いた上で、今の自分にどう生かせるのかを考えていけるといいのではないでしょうか。
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