原価率よりバランスを重視
2015/11/02
とあるチェーン店のランチに行ったときのこと。
価格が同じ数種類のメニューがあって、
友達とそれぞれバラバラの物をオーダーしました。
メインとなる料理のボリューム感は同じだったものの、
僕が頼んだセットにはスープが申し訳程度についていました。
ちょこん、と。
おそらく同じ価格帯にしたものの、スープがないとその価格に見合わないかもしれない。
でもしっかりしたスープをつけてしまうと、原価率が設定値よりオーバーしてしまう。
そんな感じだったのでは?と疑ってしまいました。
真相はわかりません。
お客さんが利用するシーンを想像しているか
価格を統一にするのも、原価をいくらまでと決めるのもお店側の都合です。
そこにお客さんの意志はありませんよね。
とはいえ、ある程度はお店側の都合で進めなければならない場合もあるとは思います。
価格を統一にした方が満足度があがるとか、原価率設定ギリギリまで料理を出した方が喜んで貰えるとか。
戦略があって行っているんだとは思うので。
ただ、お客さん側の立場からしたら、そんな事よりも大切な事ってあると思うんです。
例えば、友達と3人で行ったんだから、3人がオーダーした料理のバランスが同じぐらいであるとか。
同じ価格だけど一人はあれやこれや副菜がつく家庭料理で、もう一人はステーキが一枚ドンとご飯に乗っただけのもの、みたいなのって食事シーンとしてどうなんでしょうか。
「だったら同じもの頼めばいいじゃないか」
そう言ってしまえばそれまでなんですけどw
でも、選べるようにしているのは飲食店の都合だし、そうなっているからには責任は飲食店側にあると思うんです。
お客さんの立場からしたら、選べるんだったらそりゃ選びたいですよ。
同じものを頼めというのなら、選べないようにしないといけません。
お客が求めている”あなたの店”は?
僕が思うのは、
お客さんが、あなたの店に、何を求めて、どんな都合で来ているのかを把握しているか
ということです。
あなたのお店がファストフードなら、短い時間でご飯をお腹に叩き込むことが多くのお客さんの目的だと思います。
そのお店で「提供までに時間がかかる高級な料理」が必要ないことは明らかだと思います。
あなたのお店は決して、単なる「美味しい料理を食べられる店」ではないはずです。
お客さんが求めている裏のニーズが存在しているんです。
[参考]美味しいのにお客が来ない店は美人なのに結婚できない女性
そのニーズに合わせたバランス感を持ったメニュー展開が必要です。
それを原価率で合わせちゃダメなんです。
設定した原価をオーバーしそうなら、少しだけサービスするか、そもそもそのメニューは諦めるか。
お店都合での調節は、なんとなく気持ち悪いというか、下手したら不信感につながると思います。
おわりに
原価率と料理のバランスは本当に難しいです。
他店のメニューをみていると、
「え、これどうやってんの!?安すぎない!?」
って思うことが多々あります。
でも流行っているお店さんほど、バランス感がいい。
実は「安すぎる」というのも、ちょっとバランスが悪いんですよね。
逆に不安になるというか。
本当にお客さんが絶えない店って、そういうのもすごく綺麗に出来ていますね。
お店を出る時に「ちょうどよかったなぁ」と思える。
原価率にとらわれずに、そういう感覚でメニューを作る事も必要だと思います。
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