美味しいのに売れない商品があったらネーミングに問題があるかも
2015/11/03
もし、あなたのお店の料理で
「こんなに美味しいのに売れないんだよなぁ・・・」
っていうものがあったら、次の二つを確認してみてください。
- 新規オーダーが少ない場合はメニューのネーミング
- リピートオーダーが少ない場合は料理のバランス
今回はそのうちの「新規オーダーが少ない場合」についてです。
Contents
新規オーダーが少ない場合はメニューのネーミングを見直そう
もし、新規のオーダーが少ないと感じているのなら、
それはメニューのネーミングが悪いかもしれません。
ゲーンキオワーンは多くの人が知らない
あなたは「ゲーンキオワーン」という料理をご存知ですか?
料理人なら知っている方も多いかもしれませんが、
あなたの周りの友達で何人の方が知っているでしょうか。
少なくとも僕の友達は誰一人知りませんでした。
僕の家族も全滅です。
では、「グリーンカレー」はどうでしょう?
僕の友達のほとんどが知っていました。
母は知りませんでしたが、弟は知っていました。
実はゲーンキオワーンはグリーンカレーのタイでの正式名称なんです。
もしあなたがタイ料理の専門店をやっていて、
グリーンカレーが自慢の一品だったとして、
「本場っぽさの演出」と思って、ネーミングをタイの正式名称に合わせていたら・・・
専門店に来るお客さんが全員「専門家」ではない
タイ料理の専門店に来るお客さんが全員「ゲーンキオワーン」を知っていると思ったら大間違いです。
お店に来る人の中には当然「ちょっと気になったから」というぐらいの気持ちの人もいます。
というか、むしろ大半がそうです。
その人たちに、味に自信のあるグリーンカレーを食べてもらう事が出来ないかもしれないんです。
「あっ、トムヤムクンがある。私これ知ってるから、これにしよっと」
多くのお客さんが料理を選ぶのって大体こんな感じです。
知っているか知らないかがカギを握っているんです。
お金を払ってご飯を食べるのに、
全く想像がつかない、知らない料理を選べる人は少ないです。
なぜなら、みんなハズレを引きたくないと考えているから。
なので、僕だったら
「タイ風ココナッツミルクのピリ辛カレー」
とかにします。
タイという国も、ココナッツという植物も、ミルクもピリ辛もカレーも、全部知っているワードだから想像が付きやすいですよね。
で、ダメ押しで、サブタイトルとして「~グリーンカレー~」とか書いておきます。
要はお客さんに想像させるんです。
味だったり、自分が楽しみたい事だったりを。
カッコいいとは売れること
「でもそんなメニュー名ダサい・・・」
って思うかもしれません。
実際僕はそう思って、数年間メニューに難しい名前を付けていました。
でも本当にダサいのは、格好にこだわって、料理がオーダーされないことだと思うんです。
僕らの使命は、美味しい料理・自慢の料理を一品でも多くお客さんに楽しんでもらうこと。
だったら、お客さんが想像しやすい名前を付けてあげることはダサくも何ともないです。
僕の店の料理も、名前を変えただけで爆発的に売れるようになった物がありますw
名前を変える前は、その国で呼ばれている難しい名前でメニューにしていました。
料理の内容は何も変えなくても、
メニューの名称を、お客さんが想像しやすいものに変えるだけ。たったそれだけです。
できれば、想像しやすいうえでワクワクするものだといいですね。
例えば「タイ風」よりは「タイに行ったらみんなが食べてる」とか「タイ旅行に行った人が帰国後必ず食べたくなる」とか。
ちょっとやりすぎですかねw
でも正直、こんなに効果があるのかとビックリしますよ。
お客さんはだいたいメニュー名しか見ない
「メニュー名じゃなくて、メニューの説明に書けばいいんじゃないの?」
僕は当初こう考えて、メニューブックにずらずらーっと説明を書いていました。
今回の件で言えば、
「ゲーンキオワーン ~ココナッツミルクをベースに、各種スパイスをうんたらかんたら~」
みたいな。
ぶっちゃけ、ほとんどのお客さんは説明を読まないです。
これはメニューに限った話ではなく、注意書きとかもそうだし、
僕の店では看板に書いてある店名すら読まない人が隣の店と間違って入ってくることもありますw
結局はみんな「損したくない割に、面倒くさがり」なんだと思ってあげてください。
そのくせ、自分が面倒くさいからって読まなかった注意事項を注意された日には食べログ悪評行きですからw
そうならない為にも自分で芽を摘んでおく必要があります。
おわりに
まとめると、
美味しくて自信がある商品なのに、新規オーダーが少ない場合は、
料理名が「お客さんが想像できないもの」または「お客さんがワクワクしないもの」になっていないか確認してみよう
ということです。
実際に僕の店では絶大な効果を発揮していますので、試す価値はあると思います。
試してダメだったとしても、特に損することはないですから。
ただしこれは「新規オーダーが少ない場合」に限っての話です。
次回は「リピートが少ない場合」について書きます。
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