異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

これから飲食店を始めたい方や既に小さい飲食店のオーナーをされてる方に役立つかもしれない情報を書いていきます。

ノーゲストから脱却して、お客さんが来るようになるには

 - お客が来ない理由と解決案

      2017/10/14

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飲食店をやっていて、本当に辛いこと・・・それは「お客さんが来ないこと」ですよね。

サラリーマン時代にはお客さんが来ないことは天国のような状態でしたが、自分で始めるとお客さんが来ない方がよっぽど辛いです。

お客さんが来てくれない日は「今日店を開けてた意味あるのかな・・・」とか落ち込んでしまいます。
だから「お客様は神様だ」なんて言葉が生まれたのかもしれないですね。

でも「お客さんが来ない・・・」と言っても「今日もノーゲスだった・・・」と落ち込んでも、それでお客さんが来てくれるわけじゃないです。

じゃあどうすれば来てくれるのか。ポイントはたったの2つ。

  1. お客が来ない原因を知る
  2. 来てもらうようアピールする

「いやいや、当たり前じゃん」と思われるかもしれませんが、実はこれがかなり重要な事なのに頭から抜けてる場合が多いんです。
僕もこれをすっ飛ばして「ノーゲスなのはお客が悪い!」とか思っている時期がありました。(笑)

ちゃんと原因を知って、アピールしていく事でノーゲスからの脱却は出来ます。
順を追って詳しく説明しますね。

※ノーゲスは「ノーゲスト」つまり、その日のお客さんがゼロってことです。

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なぜお客さんが来ないのか、その理由

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お客さんが来ないのには原因があります。
その原因をきちんと理解しているかどうかでお客さんを呼びこめるかどうかが決まってくると思います。

お客さんはお腹が減っていない

もしかしたら、あなたはこんな風に考えていませんか?

「お客さんは常にお腹が減っていて、常に飲食店を探している」

僕は最近までそう思っていました。

「・・・阿呆か(笑)」
と呆れられそうですが、本気でそう思っていたんです。

いや、もちろんその文面通りに思っていたわけじゃないですよ!
そこまでバカじゃないですよ!

でも、それに近い感覚で考えていたんです。
お客さんはいつでもお腹が空いていて、その時には必ず飲食店を探している、みたいな。

そんなわけないんですよね。
まずその前提がおかしいんです。

大切なことだからもう一度言います。
お客さんはいつもお腹が空いていて、常に飲食店を探している、という状態ではないんです。
言い換えたら、

お客さんは基本的にはお腹が減っていないし、
ましてや飲食店なんか探していない

ということになります。
(少し乱暴な言い方ですが。)

どういう事か、一つずつ説明しますね。

あなたのお店がレストランだったと仮定した場合、お客さんが来る一番のピークは20時前後だと思います。

それは、みんなちょうどそれぐらいの時間にお腹が減るからであって、それ以外の時間には「お腹が減ってない」ということを意味しています。

お腹が減ってない時に、いくら「来てよー」って言っても、そりゃー来てくれません。
あたりまえです。

では次に、お腹が減ったとして、その時にどういう行動をとるかといえば、まずは頭で考えます。

「お腹減ったなー。」

「・・・そういや冷蔵庫に昨日の残りがあったな。」

はい、これでもうアウト。
あなたのお店なんか探してくれないってわけです。

つまり、お腹が空いていなかったら、またはほかに食事をする手段があったのなら、あなたの店で飲食をする必要性がないんです。
だから、来ない。

すごくないですか?目から鱗ですよね。
※当たり前だろと思っている方、申し訳ありません。もう少しお付き合いください

あなたの店なんて知らない

とはいえ、お客さんも人間なので、一日に3回はしっかりお腹が空いてくれます。
その時にどうするかと言えば、前述の通り”頭で考える”んです。

「今日のごはんどうしよう」って。

その時に、冷蔵庫の中やスーパーが真っ先に頭に浮かぶ人もいると思います。

そうでなくとも、コンビニのお弁当、ファーストフード、ファミリーレストラン、バル、ビストロ・・・って考えていく中に、

あなたのお店が入っていないんです。

人は何かを探す時に必ず雑誌やらネットやらで検索すると思っていませんか?
違います。人はまず、頭の中を検索するんですね。

自分の脳内で「どこでご飯を済ませようか」「何を食べようか」と考えて、そこで答えが出ないときに雑誌やネットに頼ることになります。

ではなぜ「お腹が空いた時に思い出すリスト」にあなたのお店が入っていないのでしょうか。

いくつか原因はあると思いますが、ダントツの原因は「そんな店知らない」ってことだったりします。

僕はお腹が空いた時に真っ先に思い浮かぶ食事は”自分の店のまかない”です。
・・・書いてて悲しくなりました。

次に上がるのが、徒歩2~3分のところにあるコンビニ。
その次がマクドナルド、ドミノピザ、街の中華屋さん、ご近所のイタリアン・・・みたいな感じ。

なんと、あなたのお店は100位以内に入ってきてません。

だって知らないから。

・・・しーん。
そりゃそうだろうって思いました?

でも、これはあなたが「来ないなぁ」って思ってるお客さんにしてみても同じことです。
だって、僕はあなたの街に住んでいる人間かもしれないわけですしね!?

お腹が空いた時に“あなたの店なんて知らない”わけですから、候補にあがるハズがないんです。

あなたが「お客さん」を知っていない

「じゃあお客さんにあなたのお店を知ってもらいましょうよ!」って話なんですが、その前に、あなたが「お客さん、お客さん」って言っている「お客さん」っていったい誰のことですか?

例えば常連さんが来なかったら「お客さん来ないなぁ」じゃなくて「○○商事の△△さん、最近来ないなぁ」ってなりますよね。

でも「お客さん来ないなぁ」って思っている時って、その「お客さん」は顔も名前も知らない人の可能性が高いんです。

どこに住んでいて、何歳で、どんな趣味で、どんな服装で、どんな家族構成で、どんな事に興味があって、どんな仕事をしていて、年収いくらで、性別がどちらで、身長体重がどのくらいの、どんな性格の人なのかを知らない人。

あなたが「誰でもいいから来てくれ!」って思っているんだとしたら、その心の叫びはたぶん誰の心にも届いていないです。
[参考]ターゲットを決めなければ顧客が満足するはずがない

これは心理学のリンゲルマン効果という心理に基づく現象で説明がつきます。

例えば、人が大勢いるところで誰かに襲われた場合、
「誰か助けて!」
と叫んでも多くの人が見て見ぬふりをしてしまう。

「これだけ人がいるんだから誰かが絶対助けるはず」と考えてしまう心理です。
社会的手抜きとも言うみたいです。

この場合は「誰か助けて!」ではなく、「そこの赤い服を着てキャップをかぶったお兄さん助けて!!」と言うことで助けて貰える率がグッと上がるそうです。

これと同じで、「誰でもいいから誰か来て」なんて言われたら、「おれが行かなくても誰かがいくだろう」って思われているかもしれません。

その誰か=お客さんはいったい誰のことでしょうか。

どんな人に、どんなシーンで来てほしいのか。
そこを明確にして、その人に呼びかけていく必要があるんですね。

※余談ですが、マクドナルドはすごい範囲でのターゲッティングをしています。
老若男女、だれでもバッチコイ!みたいな。

あれは大手だからこそなせる業なので、個人飲食店は絶対に真似しちゃダメです。
マクドナルドに見る、間違ったマーケティングから小さな飲食店主が学ぶこと

最大の原因「行く理由がない」

そして、かなり見落としがちですが、僕はこれが最大の原因だと思っています。
行く理由がない、ということ。

お客さんって、人間なんですよ。

だから、「お腹が空いてるから来る」とか「店を知ってるから来る」とか、「名指しで呼ばれたから来る」って事ではないんです。

・・・。

「散々説明してきた事と言ってることが違うじゃないか!」って思いましたか?
ごめんなさい。

もちろんこれら全てが「お客さんがお店に来る」要素の一つではあります。

例えば、もし僕があなたに、ただの石ころを売ろうとしたとき、
あなたは「買えるだけのお金を持っている」という要素と、
「その物を知っている」という要素、
「名指しで買ってくれと言われている」要素すべてを満たしていたとして・・・

買いますか???

買わないですよね。
ただの石ころですから。

でももし、その石が実は(すごく胡散臭い話になりますがw)「超繁盛している飲食店主全員が、必ずこっそりお店に飾っていた幻の石」だったとしたら・・・
ちょっと興味でますよね(笑)

つまり、「お客さんがお店に来る為の要素」全てを満たしたからって、「お客さんがあなたのお店に行く理由」にはならないんです。

僕は、プーケットにある「ダン・レストラン」というお店が大好きです。
ちょうど今、お腹も空いて来たところです。

でも、行きません。

いや、行けません。

何故なら、今は日本の田舎にいるからです。
お腹が空いているからって、わざわざそこに行く理由がないんです。

あなたが来て欲しいと思っているのに来ない誰かさんは、
あなたのお店に来る理由がないんです。

どうすればお客さんが来るのか

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じゃあ、どうすればお客さん来るのか、ってのは上記を考えると明白です。
順番に考えていけばいいだけですね。

お客さんが来ない原因はこの4点でした。

  1. お腹が減っていない
  2. あなたの店なんて知らない
  3. あなたがお客さんを知らない
  4. 行く理由がない

この原因すべてを潰してあげれば、お客さんが来てくれる”可能性が高くなる”わけです。

誰に来て欲しいのかを決める

まず1番と2番をすっとばして、3番目の「あなたがお客さんを知らない」の解消からです。

「来てくれないなぁー」と思っているお客さんが“誰”なのかがわかっていなければ、まずはそれを決めましょう。

「誰でもいいから来て!」では誰の心にも響かない可能性があると説明しましたね。

極端な話をすれば、「○○町の△△ビルに住んでる、趣味は食べ歩きの一人暮らしの一般事務職をしている年収300万円の24歳女性の鈴木さん、是非今夜のデートで当店に来てくれませんか!?」と言われたら無視するわけにはいかないんじゃないでしょうか。

さすがにそこまで知ってたら「ストーカーかよ!」ってなりますけどね。(笑)

でも、こういう人に来て欲しい!って思ってたら、その人に向けたアプローチがしやすくなるのも事実です。
※間違ってもこんな直接的すぎるアプローチはしちゃダメですが。

さらに掘り下げて考えていきましょう。

どこに住んでいる人か・家族構成は?

上記のように「○○町の△△ビル」まで指定できるのがベストだと思います。
何故なら、住んでいる場所によって、ターゲットの利用方法が変わるから、こちらからのアプローチ方法も変わってくるからです。

自分のお店の目の前に住んでいる人なら「夕飯を作るのが面倒な時に利用する」があるかもしれませんが、電車で乗り継いでこなければ行けない距離の人なら電車に乗る方が夕飯を作るより面倒かもしれません。

逆に、もし遠くに住んでいる人でも職場があなたのお店の隣にあるのなら、平日のランチや飲み会に使うかもしれませんが、土日にはなかなか来れないはずです。

ターゲットの生活を知るということは、その利用シーンの提案ができるということを意味しています。

何歳の人か、性別はどちらか、職業は何か

よくターゲット設定を「20代女性」とかにしている話を聞きますが、これは結構危ういです。
というのも20歳の女子大生と25歳のOLと29歳の専業主婦が望むお店って、てんでバラバラだから。

こういうターゲット設定はお客さんを見ていない証拠です。

20歳の女子大生なら、今なら「インスタ映えするおしゃれなメニュー」は欠かせないでしょう。
でも29歳の専業主婦だったら、子供を連れていってもくつろげるお店・・・となるかもしれない。
同じ20代女性でも、お店に望むものが違うといういい例です。

僕の友人が以前「〇年生まれの子たちを”ゆとり世代”って一括りにするのはどうかと思う」と憤慨していたのを思い出します。
彼いわく「自分の部下にゆとり世代といわれる子達がいたけれど、出来る子もいれば出来ない子もいる」との事でした。
それを聞いたときに「そりゃそうだよなぁ・・・」と妙に納得したのを覚えています。

20代女性といっても十人十色。
具体的には何歳でどんな職業の女性なのかを指定しなければ、求められている店の姿は見えてこないんです。

身長や体重は?どんな趣味・興味をもっているのか?

お客さんがあなたの店に求める事は、実は「悩みの解消」なんです。

その悩みというのは、「お腹が空いた」という事かもしれないし、「カッコつけたい」という事かもしれない。

お腹が空いた感情を満たしたいだけなら、スーパーやコンビニで十分です。
めいっぱいのおにぎりを買って食べても飲食店で食事をするより遥かに安上がりにお腹を満たす事ができます。

でも健康を気にしている人だったら、「おにぎりだけじゃ栄養が偏る」と思うでしょう。
気になる異性とのデートでの食事であれば、お腹が膨れて栄養満点よりも「お洒落な空間」を求めるはずです。

つまり、お客さんそれぞれが持っている「問題」や「悩み」を解消する存在として飲食店は存在しているんです。
お客さんはその問題が解消される事に感謝してお金を払っていくんです。

もちろん中にはその悩みが「究極に美味しいものを求めている」という人もいるでしょう。
そういう人はたとえお腹が空いていなくとも、健康的でなくとも、かっこつかなくとも「美味しい」ということだけに焦点をあてています。

ただ、理解しておきたいのは、そういう人はごく一部であるということ。
大半の人にとって「美味しい」は絶対の判断基準ではなく、本質の問題(例えばお腹が空いた)を解消する時の付加価値になるものなんです。
(とはいっても、美味しくないお店さんは論外です。)

つまりその人がどんな事に興味・関心があるのか、どんな趣味なのか、どんな身体的特徴かを知る事で、そこから生まれる悩みを知り、解消に導く事が必要と言えます。

というわけで、あなたがその誰かに解消してあげられる悩みを決めてください。
この「誰」が決まらないと、店側とお客側に温度差がうまれてしまいます。

「誰でもいいから来てくれ!って言ったくせに、全然おれが望んでいた店じゃなかった」
と不満を持たれてしまったら、その方はもう二度と来てくれないかもしれません。

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誰に来て欲しいのか、の「誰」を決めるにはこちらの書籍が参考になります。
「誰」を一人にまで絞る例が紹介されています。

来て欲しい人にアプローチする

誰に来て欲しいのか、明確になりましたか?

その「来て欲しいと願うお客さん」が決まったら、次はアプローチする必要があります。
「○○さん、来てくれー!」と願い続けても、残念ながらその願いは叶いません。

流れ星や神社で願い事をしても叶わなかったのと一緒です。(笑)

願うのは自由ですが、願ったあとは行動・・・アプローチです。
ただし、そのアプローチにも注意するポイントが3つあります。

  1. 三か月後を意識して
  2. 理由をつけて
  3. お腹が減る時までアプローチし続ける

詳しく掘り下げてみます。

三か月後を意識して

例えばチラシなどの広告を打つ場合、
お客さんはそのチラシを“今日”見つけて、“今日”そのまま店に行こうとは思わないものです。

目安として、三か月は猶予期間があると思った方がいいです。
つまり、今日打った広告は三か月後にボディーブローのようにジワジワ効いてくる、みたいな。

今日あなたのお店を知ったお客さんは、(その後のアピール方法にもよりますが)三か月ぐらいあなたの店の事が気になってウズウズするんです。
そしてついに三か月後のある日、勇気を振り絞ってきてくれるわけなんです。色々な理由をつけて。

もし今日あなたのお店にお客さんが来なかったのなら、三か月前にそのお客さんに向けてどんなアプローチをしていたか思い出して下さい。
おそらく何もしてないはずです。

三か月後の今日に向けてどんな仕掛けをしていくのか、ということです。

理由をつけて

お客さんが来ない最大の原因は「理由がない」と書きましたよね。

例えば僕だったら、「プーケットに旅行に行く」という事があれば、絶対にダン・レストランに行ってるんです。
ただし、プーケットに行く予定がない限りは、ダン・レストランに行く理由がないんです。

日本でもショッピングモールに入っているフードコートって、土日にすごい賑わいを見せています。もう大繁盛です。
これも、そこのお客さんたちは頭の中でこんな事を考えています。
「パパが土日しか休みがないから、土日に出かけたい。子供もいるし、ショッピングモールが気楽。ショッピングモールに行ったら数時間はいるからお腹が減る。ショッピングモールで食事をするのに子供がいても気兼ねしないところと言えば・・・」
その結果としてフードコートを思い出しています。

もちろんそれだけじゃないですよ。
僕なんかは「ショッピングモールの飲食店ってパッとしないんだよな・・・でもお腹空いたなぁ。代わり映えしないけど安いし良く知ってるしフードコートの○○にいこう」みたいな感じで選択しています。

いずれにしろ、そのフードコートを利用する理由があるんです。
※しかもこういう理由って、冷静にじっくり考えてなどいません。パッと一瞬で思いついています。

あなたが出店している地域には人が集まる理由がありますか?
あればその理由に便乗しない手はありません。
なかったら、理由を作ってあげる必要があります。

例えば「20代カップルでの誕生日だったらウチでお祝いしませんか?サプライズでバースデーケーキのプレゼントがありますよ」とかでもいいと思います。

「彼女の誕生日にはちょっと贅沢したいし、僕らでも行けそうなお店っぽいし行ってみようかな。ケーキも貰えるみたいだし。」

ってなりますよね。
※やや小手先のテクニック感が強いですが・・・w

要は「こういう悩みを持ってますよね!?うちなら解消できますよ!」というのを伝えてあげること。

不思議なもので、お客さんはお店に勝手なイメージを抱いています。
たとえばフレンチだったら「コースしか頼めない」って思いこんでる・・・みたいな。

僕は以前、妻と付き合っていたころに「鉄板焼き」のお店で誕生日ディナーを体験したことがあります。
その話を後輩にしたとき、「誕生日ディナーに鉄板焼きなんてありえないっすよ!」と全否定されました。

でも、そのお店、めちゃくちゃおしゃれだったんですよ。
モダンな店内で、フォアグラとかウニとかを目の前で焼いて提供してくれるスタイルで・・・当然妻はとても喜んでくれましたし、僕もとても満足しました。

でも、その後輩からは「鉄板焼き」という言葉のイメージだけで判断されてしまったわけです。
「鉄板焼きを誕生日に選んでもいい」というのが伝わっていれば、その後輩も利用していたかもしれないんですよね。

誕生日以外にも、同窓会、忘年会、歓送会、デート、○○に寄ったついで、流行りの○○が食べられるからetc…作ってあげられる理由はたくさんあります。

お腹が減る時までアピールし続ける

三か月後を意識して、理由をつけて、アピールし続けていきましょう。
「いつまで?」
お腹が空くまで。

前述の通り、お客さんはいつお腹が空くのかわかりません。
いつどんな理由が起きるかわからないんです。

だから、そのタイミングが来た時にバッチリあなたのお店が思いだせるようにしておく必要があるんです。
最初の方に言った「お腹が空いたときに思い出すお店リスト」にあなたのお店をねじ込んでおくんです。

僕はこの記事を書きながら、何度となく「お腹が空いたら○○ッ○ー○」というフレーズが頭の中に流れています。

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すごいですよね。「お腹が空いたら」ってワードだけで、その商品が出てきちゃう。

お客さんの頭の中であなたのお店がそれぐらいの位置に来るようになったら、何かの理由があるタイミングであなたのお店が候補の一つに上がってくるようになります。
そうなったら強いですよね。

その為に何度も何度も、強烈なメッセージを、ターゲットの頭の中に叩き込む必要があるんです。

アピールし続ければ、最初はその広告を見る事すらなかった人が見るようになるかもしれません。
見なかったとしても「ああ、あそこね」って知るようになるかもしれない。
CMだったら自然とフレーズを覚えるかもしれないし、お腹が空いた時に思い出してくれるようになるかもしれないです。

実際にはお腹が空く前から戦いは始まっています。
思い出すのはお腹が空いたその時だけではなく、前述のとおり「誕生日にどうしよう」「久しぶりに会う友人をどこに連れて行こう」という時だったりします。

その時が来るまで、今まで全く興味がなかった人にアピールし続ける。
アピールが続けられる事によってあなたのお店を覚え、思い出してくれるようになるんです。

ちなみにアピールし続ける事は心理学の「ザイオンス効果」も期待できます。
「このお店、よく見るから気になる」という気持ちを起こさせる現象です。
[参考]よく見る人ほど気になるようになる行動心理学を集客にも応用する

まとめ

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ここまで読んで頂いてありがとうございました。
めちゃくちゃ長くなってしまいましたね・・・おつかれさまです!

まとめると、
ノーゲスで落ち込んでいる日には、落ち込んで「開けてる意味あるのかな・・・」なんて考える時間すらもったいないので、

「お客が来ない原因を知り、お客が来るように今出来る事を仕掛けていく。」

そんな行動をしてみましょう。
きっと希望の活路が見いだせるはずです。

もし、「全部やっているし、全部理解している」という状態でもお客さんが来ないなら、そこで初めて料理やサービスを疑ってみて下さい。

身内に相談なんて絶対にするもんじゃないですが(笑)相談すれば、「お客が来ないのは美味しくないから」とか「お客が来ないのは値段が高いから」とか言ってきますよね。
でも味や価格について考えるのは、それ以外の”お客が来ない理由”を全て潰したあとです。

というのも、料理が美味しいか美味しくないかという基準はすごく曖昧だし、値段が高いかどうかは商品の価値に左右されるからです。
残念ながら、同じものを食べたって美味しいという人もいれば美味しくないという人もいるのが現実なんですよ。
価格に対しても同じ。飛行機のビジネスクラスを「(サービスを考えたら)安い」という人がいるぐらいです。

というか正直、今のご時世、個人で小さい飲食店で勝負しているお店さんで「美味しくない店」なんてほとんどないと思ってます。

もし本当に美味しくない、サービスが悪いお店さんなんだとしたら・・・言い方は悪いですが「生き残るべきではない」です。
訪れたお客さんが可哀そうです。
今すぐ潰れてくれて構いません。

そうではなくて、「美味しい料理を提供している、サービスもいい。だけどノーゲスの日がある」と悩んでいるあなただからこそ、これらの事を実行していってお店を存続させて欲しいと僕は思います。

結局は美味しくても流行らない店があるのが現実です。
あなたのお店の料理は美味しいです。大丈夫です。

それでも身内の人とかに相談すると「美味しくないから」「値段が高いから」とか言うんです。
なぜなら、彼らは経営コンサルでもなければ、飲食店の経営をやったこともない人たちだから。

つまり、素人だから。

素人は、素人目線での判断しか出来ませんから、飲食店を「美味しいか美味しくないか」「高いか安いか」でしか見てないということです。

でも僕らのようなプロは違いますよね。
サービスだったり、雰囲気だったり、そういうところの重要性を知っています。

それでももし身内に相談したいのなら、一つだけこういう質問をしてみてください。

「カルキたっぷりの水道水を1,000円で買う人はいるか?」という質問です。

「そんなの買う奴はいない」
あなたが相談した人は、そう答えるかもしれません。

でも、この質問はかなりイジワルで(笑)、例えばオアシスが見当たらない砂漠の真ん中で、喉がカラッカラで死にそうな人に、カルキたっぷりの水道水を1,000円で売ってあげると言ったら、むしろ喜んで買ってくれるという答えがあります。

つまり、「美味しいから売れる」、「美味しくないから売れない」ではないという簡単な例なんですね。
ここに気づけない人に相談しても適切な答えは出てこないと思った方がいいです。

ちょっとズルい考え方かもしれませんが、需要を作るというのはそういう事なんですよ。きっと。
数年前までは誰もペットボトルの水なんて欲していなかったのに、今ではアホみたいに売れてるじゃないですか。

子供のころの僕に言ったら「水なんて水道から出るじゃん!」って答えていただろうと思います。

こういう話はこの本が参考になりますね。

[amazonjs asin=”404602836X” locale=”JP” title=”100円のコーラを1000円で売る方法 コミック版”]

まー、今の「水道水」の話を理解していれば、100円のコーラを1000円で売る方法なんて一発でわかりますけどねw

また、こういう事を書くとすぐに「ぼったくりだ」と言う素人がいます。
そういう意見も気にしないことです。
だって、もしそうなんだとしたら飲食店に限らず全てのサービス業はぼったくりで成り立っている事になりますから。(笑)

そういう仕組みを考えずに生きていけるのは、ある意味幸せで羨ましいです。

でも僕もあなたも小さい飲食店を始めてしまった以上は、こういうカラクリを理解して、
「いかにお客さんに来てもらうか」、「いかにお客さんに満足してもらうか」、
そして「その対価としていかにお金を貰うか」を考えていかなければならないんです。

僕の心の師匠であるダン・ケネディはこういいます。

私は30人の顧客を集めるただ1つの方法は知らない。
ただ、1人の顧客を集める30もの方法は知っているし、それらを実践している。

多くの人は、1つの成功を得る為に、たった1つの正解の道筋があるものだと勘違いしてしまいます
だから、成功者の話に耳を傾け、その人がやった行動を真似して成功しようとする。

だけれど、その成功者は誰も知らないところで29の挑戦をしていたのかもしれないんです。
そしてその29の挑戦(失敗)から得た知識と経験が、ただ1つの成功を得る為に役立ったのかもしれないというわけです。

「美味しければお客は来る」
「安ければお客は来る」

これが果たして「お客さんが来てくれるただ1つの方法」に成りうるでしょうか。

あなたが来て欲しいと願う、たった1人の為に、理由をつけて、お腹が空くまでアピールし続ける

これを色々な理由、色々な方法、色々な媒体で続ける事が近道です。

もし、これら全てを実践したけれどダメだった時には、料理やサービスが出店している土地に合っているのかを今一度考える必要があるかもしれません。

[参考]出店場所の決め方

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常に3か月先のイベントに訴えるようにしていけば、お客さんは来る

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Comment

  1. Tachibana Moto より:

    なんかがつ〜んときました。
    私は、焼き菓子屋(イートインカフェ併設)を開業して1年半になる菓子職人兼店主です。
    開業してすぐは、テレビや雑誌の無料掲載やらあってこのまま順調にいくものだと思っていました。しかし二年目に入り、菓子屋が弱い夏場に入るに従って客数が段々落ちるようになり、月商が経費を下回るいわゆる赤字の月が続くようになりました。
    昨年、テレビの放送のおかげで続々とお客様が押し掛けてきた状況を経験しているだけにうちはすっかり知られていると、誤解していました。
    ホームページやFacebookは一応やってはいるものの、忙しさにかまけて更新がままなら無い状況。
    なんで、お客様は来ないのか。私が作るお菓子の味が落ちてるの?高すぎるの?私の接客が悪い?(これは、ネット上の口コミにもありました・・・)まさに、おっしゃってるとおりのことを毎日、自問自答の日々でした。
    でも、そういうことではないんですね。もっと、お客様のニーズを知ろうとしなければ。そして、自分から働きかけなければ。
    私は、自分の店が好きです。この仕事が好きです。絶対、2〜3年で潰したくありません。
    あなたのこのブログをずっと読んでて(暇だったので・・・笑)勇気づけられました。コンサル系の人の話はよく聞きますが、おめ〜が自腹切ってやってみろ!!って気分にさせられます。やっぱり、小さくても自営されている人の話は心に響きます。
    ブログのアーカイブは2017年の2月になっていますが、もっと書いていただけるのを切に期待しております。

    • 管理人 より:

      Tachibanaさま

      コメントありがとうございます!

      オープン間もないころのテレビや雑誌の取材は強いですよね。
      お客さんもいかに「新しいもの」を求めているかがよくわかります。

      逆に言えば、開業何年経っても取材が止まないお店さんがどれだけ魅力的なのか・・・と考えさせられます。

      変な話、美味しくなくても、ぼったくりでも流行ってるお店さんってたくさんあるんですよね。
      そう考えると、美味しくて、適正価格(安いとは言ってないw)で頑張っているお店さんならまだまだお客さんを呼び込める余地はあるはずです。

      >コンサル系の人の話はよく聞きますが、おめ〜が自腹切ってやってみろ!!って気分にさせられます。

      わかりますw
      僕も何度となく、失礼な営業電話をかけてきた人と喧嘩したことがあります・・・(反省)

      ただ、中にはちゃんと第三者として冷静に状況を判断してくれる人もいるので、利用できる人は利用していけばいいかと。

      いずれにせよ、お客さんって「小手先のテクニック」でどうにかしようとしてもダメだと思うんです。
      たとえば「全品半額にしたら喜んで飛びついてくるだろう」なんて考えていたら見透かされているというか・・・。
      なので、「〇〇すればお客さんは来ます」みたいなことを盲目に信じ込んでいる営業マンの話は半分に聞いておいた方がいいかなとw

      余談ですが、おとといのランチで中華を食べたいという話になった時に、自宅の目の前にある中華料理屋をスルーして数百メートル先のスーパーにあるフードコートでラーメンを食べてきたんです。
      で、家に帰ってきたときに「あ!!ここに中華あったじゃん!!」ってなりました。
      普段からもっと意識していれば「中華=そのお店」ってなったかもしれないのに、店の目の前を通りながらも全然頭に入ってなかったんですね・・・。

      当然、その時に「美味しいか」「価格が高いか」というのは考えていませんでした。

      >ブログのアーカイブは2017年の2月になっていますが、もっと書いていただけるのを切に期待しております。

      いやいや、もうこれ以上ブログを読んで暇つぶしをするのはやめましょう!w

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