ノーゲスこそチャンス!?店の事を考え直そう
2018/03/07
お客さんが来ない日・・つまりノーゲスト・デー。ノーゲス。
一度も体験した事がないお店さんはラッキーだと思います。
いや、最初から戦略が上手だったのかな。
僕は何度となく体験してきました。正直つらかったです。
ただ、このノーゲスの日に何をしているか?が、今後のお客さんの入りに関わってくるのです。
Contents
ノーゲスの日にやらかした例
ノーゲストだと一気にヤル気を失うというか・・・なんか情熱を削がれる思いがありますよね。
だからといってそれをお客さんに感じさせてはいけません。
僕が実際に体験した「やらかした例」を紹介します。
下町商店街のラーメン屋
僕が以前住んでいた町の商店街にはいつも暇そうなラーメン屋さんがありました。
そのお店は結局数年と持たずに閉店してしまいます。
この町はJRの主要駅で、4~5線の乗り入れがある下町。
商店街もいつもにぎわっていたのに、このお店だけはいつも暇そうだったんです。
で、僕もお店の前を通ると気になって中を覗いちゃうんですが・・・驚きを隠せませんでした。
その時にそのお店の店主は何をやっていたと思いますか?
なんと、お店の照明を半分落とし、奥の座席に座ってテレビを見ていたんです。
いやいやいや・・・えっ??
こういう光景は一日や二日ではありませんでした。
そのうち僕も「今日もテレビ見てるのかな」という確認をするようになってしまったほどです。
自分だったら行きたいかどうか
こういう時に僕はその店主に聞きたいなって思います。
「自分だったらこの店に行きたいと思う?」と。
お店に入ろうと思ったら、半分暗くて、お客さんが誰もいなくて、店主が座ってテレビを見てる。
・・・うん、僕だったらゼッタイ行きたくないw
もしそこの料理がすごく美味しかったとしても、とても安かったとしてもイヤです。
なんだろう、これは生理的な問題でしょうね。
なので当然「気にならない」って人もいるでしょうし、そういう人を否定するつもりもありません。
ただまぁ・・・せめて灯りはつけておこうよとか、
せめて立ってテレビ見ようよとか、
最低でも隠れてみようよとか、、ツッコミたいところはたくさんあります。
そして、それらはおそらくすべてここに集約されるのではないでしょうか。
「お店はあなたの家じゃないよ!」
ということに。
お店は自分の家ではない
こういった店主が勘違いしているのは、「飲食店は自分(店主)の為にあると思っている」ということ。
だから、お客さんが来ない間は電気を消しててもいいし、お客さんが来ない間は座ってテレビを見ててもいい。
・・・そういう発想になるんです。
でも本来は逆ですよね。
飲食店は「お客さんの為」にあります。
そのテレビだってもともとはお客さんが飽きないように設置したんじゃないんですか?
あなた一人が見る為のものではないはずです。
商売というものは、お客さんが「美味しい」「楽しい」「嬉しい」という気持ちを感じてくれるからこそ、お金が貰えるわけです。
あなたが居心地よくなっても、誰もお金を落としてくれません。
そして、誰もお金を払ってまであなたの家に上がり込みたいとは思っていません。
「飲食店」に行きたいんです。
ノーゲスの時に出来る事
「とはいえ、お客さんが来ないから暇なんだよ!」って思うこともあるでしょう。
そんな時は「ノーゲスで時間がまとまって取れるからできること」に着手してみてはどうでしょうか。
外から自店を見てみる
まず、普段営業中は中から外しか見る事ができませんから、外から中を見るという事をしてみましょう。
先ほどのラーメン屋さんも奥さんが外から見てみれば、
「あんた!座ってテレビ見てるの丸見えだからやめときな!」とか、
「半分灯り消したらすごくみすぼらしいわ!」とか言えたかもしれません。
これはチャンスです。
お客さんがいたら厨房を離れて外から中を見るなんてできないですからね。
普段は見る事が出来ない角度から見てみることで、
「何屋さんか一目でわかるか?」
「入店しやすい雰囲気が出来ているか?」
「食事をしたらお客さんが嬉しい気持ちになれることが伝わっているか?」
などなどをチェックすることができるわけです。
お客さんの気持ちになって考え、実践することで、集客が出来ない理由が見えてきます。
3か月前にやったことを考えてみる
今日がノーゲスであるということは、3か月前にやった事の結果がノーゲスであるということです。
じゃあ今から3か月前の日に、あなたは今日お客さんが来る為に何をしていたのか?
それを考えてみてください。時間は(たぶん)たっぷりあります。
もし「何もやってねえ」って思うなら、今日お客さんが来なかった原因を作ったのはあなたです。
今日からは3か月後を見据えてお客さんが来てくれるような事をやっていきましょう。
逆に3か月前にいろいろやってたのであれば、「今回はその方法が効かなかった」ということ。
なぜダメだったのか?どう改善すればいいのか?を考えて行動していけば、少なくとも3か月後には今よりは良くなっているはずです。
日本人が勘違いしがちな事に「失敗する事は悪」という風潮があるんですが、失敗する事は悪でもなんでもありません。
人生は常にトライ&エラーの積み重ねです。
むしろその失敗を「なんで失敗したのか」と考えないことや、改善しないことが悪なんです。
あなたが今日に向けて3か月前にしていた事はなんだったのか?
そしてそれがなぜ今日の効果に繋がらなかったのか?
さらに、その失敗を踏まえて次の3か月後にはお客さんが増えている状況を作るにはどうすればいいのか?
これらの質問に答えていけば、やるべきことが見えてきます。
※ちなみに目標は欲張らず、小さく設定すると「達成する為の具体的な道」が見えてきやすいです。
時間があまったら雑務をする
もし、上記のことをやっても時間が余るのなら、窓を拭くとか、店内を掃除するとか、チラシを配りに行く(またはアルバイトに行かせる)とか、そういった雑務を行うといいです。
暇な時間を”使わないからもったいない”のであって、
時間を使ってしまえば、暇でもなければもったいなくもないわけです。
ただ、そういうことを言うと一発目にいきなり雑務をやろうとする方がいますが・・・あくまでこれは「上記のことをやっても時間が余るのなら」、という前提付きです。
まずは自店の検証や行動の反省などをしっかり行うこと。
なぜなら、雑務はアルバイトでもパートでも誰でも同じ仕事ができるのに対し、上記の事はあなたじゃなければできない仕事だからです。
いろいろな雑務が閉店前に終わっていれば、帰る時間も早くなるわけですから、それで早く帰ってからテレビを見たらいいんですよ。
おわりに
いかがでしょうか。
暇な時にテレビを見るのは言語道断ですが・・・そうじゃなくても、「料理の勉強をする」みたいなのも違うかなと思ってます。
要するに、きちんと「ノーゲスだったこと」を受け止めて、次回に活かせるかどうかがカギ。
上手なお店さんは、ノーゲスの時でもお店がにぎわっているような演出が出来たりします。
細かい話をすると、スタッフのまかないを一番外から見える位置で食べさせるとか。
また、お客さんが来ない日に慌ててTwitterとかに手を出しても無駄です。
なぜならお客さんが来店する理由は「Twitterを見たから」ではないからです。
※ただし、日ごろからTwitterをやっていて、フォロワーがある程度いるとか、E-mailでのDMリストを持っているのなら、ノーゲスの日特典(こんな名前じゃイヤだけど)を送付してあげる事は効果的なのでやっておくといいかもしれません。
ノーゲスはつらいです。
正直、お金がどうこうよりも、自分を否定されたような気になって心がえぐられます。
せっかく夢を持って始めたお店なんだから、そんな状態からは早く脱却して楽しくやっていきましょうね。
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