異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

これから飲食店を始めたい方や既に小さい飲食店のオーナーをされてる方に役立つかもしれない情報を書いていきます。

「お客が来ない」そのお客って、誰の事?顧客階層を知ることから始まる、正しい集客方法

 - お客が来ない理由と解決案 , ,

      2016/04/30

飲食店に来るお客さんの事を考える時に「お客さん」と一括りにしてしまいがちですが、あなたが想像しているお客さんにも色々な状態の人がいるはずです。

顧客十二階とか、いろいろ呼び名はあるようです。

主にピラミッドで表されます。
集客の際には必ず知っておかなければならない概念です。

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顧客階層について

pyramid

本当はもっと細かく分ける事も出来るんですが、僕はおおまかにこれぐらいで考えています。

下から順に説明しますね。

あなたのお店を知らない人

あなたのお店がそこにある事すら知らない人です。

お客さんが来ていないお店の店主が勘違いしている事に、

「もう何年も営業しているんだから、さすがにみんなうちの店の事は知っているだろう

というものがあります。
でもこれが間違いなんです。

とても有名な話で、

店の裏に住んでいた人が、オープンから5年経って初めて来店し、
「今日知ったよ。いつからやってるの?最近?」と聞いてくる

という事が実際にあります。
ていうか、僕の店で実際にあった話ですw

お客さんなんてそんなもんです。
あなた以上に、あなたのお店に興味がある人はいないですから。

つまり、あなたのお店の周りには、ピラミッドの最下層である「あなたのお店を知らない人」がまだまだたくさんいるという事です。

あなたのお店を知っている人

ピラミッドのつぎの層は、おまちかね「あなたのお店を知っている人」です。

たいていの飲食店主はこの層の人を指して
「(新規の)お客さんこねーなー」と言っているわけですが、
この人たちは「あなたのお店を知らない人」よりは人数が圧倒的に少ないです。

「知らない人」はピラミッドの最下層だから一番人数が多くて、
あなたの住んでいる街の人口が100人いたら90人は「知らない人」だと思ってください。

さらに、あなたのお店を知っている人と言っても、
「存在を知っている人」
「内容を知っている人」
「知っているけど興味がない人」などなど、
いろんな状態があります。

存在を知って(どこにあるか)、
内容を知って(何を提供しているか・誰がやっているのか)、
興味がわいた人こそが、その次の「新規来店」に繋がるわけです。

というわけで、まずはあなたのお店を知らない人に「存在を知って貰う」必要があり、
存在を知った人には「内容を知って貰う」「魅力を知って貰う(興味を持ってもらう)」。

これらの必要性があるということです。

新規来店のお客さん

ここまでが「未来店客」(まだ来たことがないお客さん)なのに対し、ここからは「既存客」(一度以上来たことがあるお客さん)になります。

あなたが魅力を伝える事に成功したお客さんの中から数人が「お試し」で来店してくれます。

新規来店のお客さんは「お試し客」とも呼ばれています。

「なんか良さそうだから、一回行ってみるか」という状態。

これで「良かった」と思ってくれたお客さんのうちの何人かだけが二回目に繋がります。(全員ではありません)

良くなかったと思われた場合に二回目はありません。
この人たちはどうやっても帰ってきません。

良くないというのは、相対的に良くないということ。
つまり、「あなたが伝えた魅力に対してお客さんが抱いた期待を、あなたのお店が超えられなかった」、ということです。

つまり、あなたのお店の魅力がお客さんの期待以上だった時こそが、二回目に繋がるということです。

そしてさらに重要な事実があって、
新規来店で来てくれたお客さんの多くは、あなたのお店で食事をして帰る際に”すごく良いとも、すごく悪いとも思ってない”ということ。
つまり、あなたのお店は「普通だった」って思われているということです。

この人達がなかなか厄介で、嫌われているわけじゃないのに、放っといたら二回目には繋がりません。
期待を上回る満足度を与えることで二回目に繋げてあげる必要があります。

リピーターのお客さん

リピーターさん、つまり二度目・三度目と来てくれているお客さんです。

この方たちは「確認客」と呼ばれます。

「一度目に来た時は良かったけど、たまたまかもしれないし、もう一度行ってみるか」

というやつです。
ここで前回と同じかそれ以上の満足度を与えられないと、次回はありません。

これを繰り返すことで、より安定した「常連さん」に育ちます。

常連のお客さん

常連さんは、もうほんと常に来てくれている状態みたいな人です。

お互いが顔も名前もわかるし、「今日は食後のデザート行かなくていいんすか!?」みたいな会話もできちゃう感じです。

この方たちは、そこそこお店に信頼を置いてくれているので、
特に何かしなくても、有事の時にだいたいあなたのお店を選んでくれるようになります。

ファン

常連さんからどうやったらファンに育つのかはわかりませんが、この方たちはもう「信者」の域です。

僕らがやる事を疑いません。

だから、オススメする料理を絶対オーダーしてくれるとか、
この日に来てくれと言えば無理してでも来てくれたりとか、

なんだったら毎回プレゼントをくれたりだとか。

常連さん以上の信頼関係が築けるお客さん層がファンです。

何をしても許してくれる、心強い味方です。
ファンがいてくれるのといないのとだと、何かあった時の落ち込み方に差がでますw

僕の場合は、店の悪口を書かれたりすると

僕はこの街のみんなから嫌われてるんだろうな・・・

って一回落ち込みます。
でも、そんなときファンのお客さんの顔を思い浮かべるんですね。

そうすると、

いや、全員が全員から嫌われてるわけじゃない!むしろあんなに応援してくれている人もいるじゃないか!!

とヤル気スイッチを押して貰えるわけですw

ファンの層の人達の中には、常連さんほどお店に足繁く通ってくれない人もいますが、
売り上げだけじゃないありがたみもあるということです。

顧客層を理解したら、個々に適した集客を

いかがでしたか?

「おきゃくさん」と一言で片づけてしまうには、ちょっと層が深かったのではないかと思います。

結局は手段と目的の話でも書いた通り、適材適所の集客方法を行わなければなりません。
その為にもお客さんの層を知っておく必要があるんです。
【参考】手段と目的をはき違えない

単純な話、あなたのお店を「知らない」層に対して、あなたのお店のアニバーサリーグッズをあげます!と言っても何の魅力もないという事です。
逆に、ファンに対して「こんな店がありますよ」とあなたのお店の存在を知らせる広告を打っても「知っとるがな」と言われておしまいです。

その層にあった集客方法を、下の広い層から順にやっていく必要があるという事ですね。

おわりに

ゆくゆくは「お客さん」全員が常連さんまたはファンになれば安泰だ!なんて言う人がいますが、そんなことはあり得ません。

全員が常連さんまたはファンになることはあり得ても、それで安泰なはずがないんです。

何故なら、お客さんは常に流動しているし、年齢を重ねていきます。

僕の近所の老舗イタリアンレストランは、新規集客をしてきませんでした。
厳密にはサボっていたわけではなく、若い人を取り込む方法がわからなかったんです。

結果的に、何十年も前から通っている常連さんやファンが残る店となりましたが、そのお客さんたちは年々減っていっています。

理由は、高齢により亡くなっているからでした。

飲食店は、続けるなら特に、新規集客と固定客化(ファン客化)のバランスを大切にしていかないといけません。

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