グルーポンに掲載したらお客は来るのか
2015/11/03
飲食店を数年経営していると、一度ぐらいはクーポン系のサービスからお声がかかると思います。
クーポンサイトは派手な割引(例えば50%オフとか)を武器に、自社で囲い込んでいるユーザーにダイレクトにクーポンを売ってくれるサービスです。
僕の店もグルーポンさんからの熱いプッシュがあり、二度ほど掲載させて頂きました。
グルーポンに掲載したら果たしてお客さんは来るのでしょうか。
また、その時の注意点などを書いていきます。
Contents
お客さんは、来ます
グルーポンのようなクーポンサイトが他の広告媒体圧倒的に違う点がここで、実にクーポン購入者の9割以上が来店してくれます。
「いや、買ってるんだから当たり前だろ」
と言われそうですが、正直田舎の、駅前でもない店舗で「一度でいいから食べにきて!」って言ってもなかなか来て貰えないのに、あれだけの人数が購入してくれて来店してくれるのはすごいです。
実際、予想をはるかに超える販売がありました。
なので、クーポンサイトに払う手数料やお客さんへの割引を完全な宣伝広告費と割り切る事が出来るのであれば、自慢の商品やサービスを一度は必ず味わって貰えるという状態が買えるわけです。
ここからリピーターに繋げていけば、安い投資ではないでしょうか。
僕が二度利用したのもそういう背景からです。
クーポンサイトを利用する際の注意点
それは、「クーポンサイトの使い方を間違えない」ということです。
何の為に掲載しているのか、どんな人が買うのかをしっかりと考えるといいと思います。
以下に僕が感じた注意点をまとめました。
基本的には原価が割れる
つまり赤字ってことですよね。
僕が利用したグルーポンは、基本50%オフ以上に設定しなければダメで、残りをグルーポンとお店で折半しましょ、っていうプランでした。
そうすると売り上げの25%が入金されるわけなんですが、今日日25%じゃ原価すら賄えないですよね。だから基本的には赤字。
(ちなみに売り上げはクーポン購入時に支払が行われるので、入金されるタイミングまでグルーポン側での預かりでした)
まぁ、短期的に見たら赤字ってだけなので、広告費と割り切ってそのお客さんを次回に繋げる必要がありますね。
常連さんも買う
普段から来店してくれていた常連さんも、当然ですがそのクーポンサイトの会員である可能性があります。
僕の店では幸い何百枚か売れた中の一人だけでしたが、なんだか複雑な気持ちでした。(笑)
本当は普段から来てくれている方なんだから、こんな時ぐらい割引してあげたい!って気持ちにならないとおかしいんですけどね。
なんか「あーあ、買っちゃったのかー」って気持ちになったのを覚えています。よくないですけどね。
一人が何枚も買う
これも仕方ない事なのかもしれませんが、一人で何枚も買う事が出来たので、毎回毎回安いご飯を食べて買える、という“クーポンが無くなるまでの期限付きの新規さん”が出来た、って感覚でした。
勝手な言い分ですが、とても安くしているのには「一度お試しで来て、良かったら次からは普通に楽しんでくださいね」的な意味が込められているわけじゃないですか。(笑)
案の定、クーポンが無くなったら来なくなってしまいました。
質のいい客ばかりではない
これが僕には結構ネックでした。
あえて悪い言い方をすれば、クーポンサイトから来るお客さんは「安い商品に飛びつく人たち」です。
(※もちろん誰しも、同じサービスなら安いに越したことはないと思います)
もしあなたのお店が、若干高級なサービスをしているのだとしたら、マナーだとかがちょっと目に付く機会が多いかもしれません。
お客さんを差別しちゃう
人間は「差別はよくない」なんて日常的に言っているけれど、僕はすごく偽善だなーと思っています。
だって、みんな無意識で差別していますからね。
士農工商はまだ残っているからこそ、公務員が飲食店で横柄な態度を取る、とかが起こるわけでしょ。(断定)
で、僕らもやっぱり差別しちゃうんです。
他のお客さんと同じワガママを言っても、「50%オフのくせに・・・!」みたいな。(笑)
いや、笑いごとじゃないんですし、他のお客さんと同じように接しないといけないんですけどね。
でも、ワガママ言う人の率が高いんだよなぁ。。
注意事項なんて読まない
当店は実は二度目の時にこれでトラブルになりました。(笑)
一日数組限定で、何月何日まで、というプランで販売し、もちろんゆとりを持ってこなせるだけの日数があったにも関わらず、ギリギリまで使わない人が多いんです。
そうすると、後半に一日の限定数を超えて問い合わせがガンガン来る。
でも諸々の事情で限定数以上の人数は入れられなかったんですね。
そしたら「じゃあいつ使えるんだ!!」みたいに怒られましたね。
一応言い訳をしておくと、最初の購入の際にもしっかり注意事項は書いてありますし、グルーポン側から購入者へ何度も何度も「早く予約しないと使えなくなりますよ!」って連絡をして貰っていたんです。
でも、常識的に考えても、自分にとって都合のいい情報以外は、まぁ読まないですよね。(笑)
結局グルーポンに直接対応してもらって、返金で事なきを得ましたが、その購入者たちからしたら完全に僕の店が悪者になっただろうなーと思います。
例の店
上記のようなことから多くのお客さんとトラブルになったお店さんがあります。
ネット上ではまとめられてたりしてちょっと有名なのかな。(笑)
結局クーポンの本質じゃないですか、これらって。それを理解していないと、お客さんとトラブルになっちゃうのかなと思います。
まとめ
というわけで、クーポンサイトはほぼ確実にお客さんを呼びこめます。
しかも自分でクーポンを作ってまくよりも圧倒的に集客できる気がします。
ただし、クーポンの本質を理解しておく事が重要ですね。
どんなお客さんが、どんな想いで購入して、どんなワクワク感を持って来店するのか。
それが理解できていれば、悪くないツールだと思います。
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