異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

これから飲食店を始めたい方や既に小さい飲食店のオーナーをされてる方に役立つかもしれない情報を書いていきます。

エグチは顧客を無視したネーミング。マクドナルドからメニュー名を学ぶ

 - 戦略・マーケティング

   

創業以来、記録的な赤字を続けているというマクドナルドが、
昼マックを取り下げた代わりに取り入れた「おてごろマック」とかいうシリーズが話題になりました。

全品200円という低価格で、「ハンバーガー」などにはないクオリティを実現したのは素晴らしいと思いますが、いかんせんネーミングがお客を無視してないか!?と疑問です。

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エグチに見る間違ったネーミング

顧客は恥ずかしい

当該シリーズに登場したのは3種類の新バーガーで、
それぞれ「エグチ」「バベポ」「ハムタス」というネーミング。

これは「エッグチーズ」「バーベキューポーク」「ハムレタス」の略称らしいんですが、
普通に考えてレジで店員のお姉さんに言う姿を想像しただけで恥ずかしいです。

いい大人が「エグチのセットでー」なんて言えない。

マクドナルドはだいぶ昔に「ポテピリバーガー」というハンバーガーを発売した事がありましたが、
当時学生だった僕は、試しに一度食べて美味しかったのに、恥ずかしさが勝って二度とオーダーする事はありませんでした。

もしかすると、これを読んでなお「そんなの考えすぎ」って思う人もいるかもしれない。
もし「恥ずかしいと思うやつが悪い」ぐらいの気持ちでいられるなら、それでもいいと思います。

でも実際に、お客さんはこちらが思っている以上に「恥をかきたくない」と思っています。
知らない商品を「こいつ知らないんだ」って思われたくない。
商品名の読み間違いなんかをなるべくしたくない。

これが顧客心理です。

略称は顧客が決めるもの

今回のマクドナルドのネーミングを見ていて、すごく気持ち悪かったのが、
「なんで勝手に略称を決めてんの・・?」ってことでした。

実際、「グラコロ(グラタンコロッケ)」のように、なんとなくマッチするものもあります。
でも、通常はお店に強制されることなく、お客さんが自分の意志で省略するものです。

スマップの木村拓哉さんは、ご本人が「キムタクって呼んで」って言ったんでしょうか。
なんとなく世間が親しみを込めてキムタクと呼び始めたんじゃないかと思うんです。(だからニックネームは「愛称」なんじゃないですかね)
※ご本人が発祥だったとしても、彼のプロフィールの名前は「キムタク」にはなりません。あくまで木村拓哉です。

顧客はお店に強制的に決められることを嫌がります。
これは近年とても顕著で、居酒屋のお通しシステムや、レストランのサービスチャージなどが問題になっている事からもわかると思います。

そこにきて「これはエグチって呼んでね!」という戦略(というかノリ)は、些か前時代的な感じが否めませんでした。

正直、どんな感じでネーミングの会議が行われたのか見せて欲しいと思いました。
まさか「エグチとかだと親しみがあってよくないっすかね?」みたいなノリじゃないだろうな!?

ニックネームと正式名称の表記が逆

今回のマクドナルドのメニューでも「エグチ」の下に小さく「エッグチーズバーガー」と書いてありました。

これだと顧客目線では「エグチって言いづらい人はエッグチーズバーガーでもいいよ」っていう逃げ道のようにも感じますが、若干面倒だし、なんだか負けた気がしますw

これ、逆なんですよね。表記が。

エッグチーズバーガーと大きく書いておいて、小さく「エグチって呼んでね!」って書いてあったらめちゃくちゃ可愛いかったのに。
実は愛称のヒントをお店側から与えてあげるのは悪いことではないんです。

例えば店名。
アメリカのハンバーガーチェーン「Jack in the Box」で考えてみると、
おそらく日本人なら「ジャック」とか「ボックス」とか「ジャッボ」とか自由に略し始めると思います。

でもメニューに「JDバーガー」みたいなものがあったりしたら、
「あ、JDって略すんだ。」ってなりますよね。

略称があると、一気に覚えてもらいやすくなるんです。
僕らの身の回りにある飲食系サービスはだいたい略称で呼ばれてますよね。
「マック(マクド)」「ミスド」「スタバ」・・などなど

でもこれらは決して店名を「スタバ」とはしてないですし、そう呼ぶことを強制したりはしません。
あくまで本人たちは「スターバックス」だと思っているけれど、「スタバ」も容認しているという立場に過ぎないんです。

だから、ヒントをあげてもいいし、あげなくてもいいけれど、
あくまで正式名称と略称を逆にしてはダメということです。

顧客は恥をかきたくない

ここで再度書いておきますが、お客さんはなるべくなら恥をかきたくありません。

例えば店側がカッコつけてメニューを英語で書いておいたら、
お客さんが綴りを読めずに間違えた・・なんて事はよくあります。

漢字にルビがふっていなくて読み方を間違えるなんてこともです。

読み仮名を書いておくことぐらい出来たはずなのに、
お店側のプライドと、その作業をサボった事で恥をかかせてしまったわけです。

他にも、レストランで顧客に当然のように「ワインはどちらになさいますか」みたいにオーダーを取りにいくのも、その顧客の素性が知らないうちにやっていますよね。
あれだって「えっ・・・そんな事言われてもワインなんてよくわからないし・・」ってお客さんには恥をかかせてます。

まぁ、この辺りはお店の品格とターゲット顧客のバランスで決めるしかないから何とも言えませんが、
今みたいに顧客が放っておいてもわんさか来るような時代ではない時に、多くの顧客に喜んでもらおうと思ったら、やっぱりちょっとやり方が古いなーと思ってしまいます。

正しいメニュー名の付け方

というわけで、いろいろ遠回りをしましたが、
最後に正しいメニュー名の付け方を書いておきます。

ポイントは3つ。

  • わかりやすいこと
  • 恥ずかしくないこと
  • 魅力的であること

これらを参考に、自店のメニュー名を見直してみてください。

わかりやすいこと

Pomme de Fritesと書いてあるより「フライドポテト」と書いてある方が多くの人に伝わります。
(合ってるかわからないけどw)

要するに、その料理が何なのかわかりやすいことが重要。

タイのグリーンカレーがいい例ですね。
「ゲーンキオワーン」なんて書かれても想像がつきませんが、
「グリーンカレー」と書かれると、知らない人でも「緑色のカレーなのか」ってわかります。

ただ、わかりやすいだけだと風情がないというデメリットも。

恥ずかしくないこと

先述の「エグチ」もそうですが、オーダーを躊躇するようなネーミングは論外です。

居酒屋で安直な下ネタ系のネーミング商品を見かけることもありますが、
大学生男子にならバカ受けでも、社会人女子なら絶対オーダーしません。・・そうでもないかw

あとは「母ちゃんがあの日作ってくれた懐かしのトン汁」みたいなのも風情はありますが、
「このトン汁ください」と言われそうですよね。

指さして「これください」とか「このトン汁ください」とかで解決できるのならOKですが、
そうじゃないような場合はお客さんがオーダーできずに困っている可能性もありえます。

普通に「ガスパチョ」とか「ナチョス」とか「ラタトゥイユ」とか「タリアテッレ」とか「リモンチェッロ」とか・・・
僕らからしたら何てことない名前でも普通の生活に出てこないようなものはオーダーしづらかったりします。

これは上の「わかりやすいこと」にも絡んできますね。

魅力的であること

そして最大のポイントは「魅力的であること」です。

メニューの名前を見て「うわっ、食べてみたい」って思えるかどうか。
具体的な名前は出せませんが、僕の店ではネーミング変更で3倍近く売れ行きが変わった商品があります。

これは難しいんですけどねー・・・
例えば「舌の上でとけるブルーレアステーキ」みたいなのはどうでしょう。

なんとなく頭でどんな感じか想像しますよね?
そのうえで、なんとなく味わいとかも予想出来て、よだれが出てきて・・「食べてみたい!」ってなるじゃないですか。

こういうのを実現するためにはキャッチコピーを学ぶ必要があるとは思いますが、
要するにお客さんの頭の中で、その料理を一回想像で食べさせるようなネーミングがベストなわけです。

何度となくこのサイトで紹介しているかもしれませんが、この本でコピーの本質を学べますので、一読をオススメします。
キャッチコピーは「大喜利」ではなく「体験させる事」だというのがとてもわかりやすく書かれています。

長くなりましたが、あなたのお店のお客さんの事を真剣に考えて、
そのうえで自慢の料理に魅力的な名前をつけてあげて欲しいなと思います。

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