異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

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あなたが叶えたい夢と、お客が求めるものの違い|コナン・ドイルのジレンマ

 - 飲食店関連コラム ,

      2015/11/02

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コナン・ドイルという作家をご存知でしょうか。

あの名探偵「シャーロックホームズ」の生みの親で、
実はミステリー小説以外にも「SF」や「歴史小説」なども書いていたことはあまり知られていません。

・・・というか僕があまり知りませんでした。

彼はあまりにも有名になりすぎた「シャーロックホームズシリーズ」ではなく、
自身の本分は歴史小説にあると考えていたそうで、そのジレンマを抱えていたそうです。

お客さんが求めるものと、あなたがやりたいこと

飲食店を独立開業したからには、あなたには叶えたい夢があったんだと思います。

不幸なことは、あなたが叶えたい夢とお客さんが求めるものが違っている場合です。
僕の店がそうでした。

僕が感じて欲しいこと、僕がやりたかったこと、
それをどんな形で提供しようとしても、お客さんが求めるものとは違ったんです。

僕の店の評価はお客さんが求めるものでグングンあがっていきました。
口コミサイトにもたくさん書かれました。

でもそれは、僕が意図していない僕の店の形だったんです。

わかりやすく言うなら、

「本場ナポリにあるリストランテを再現した店」が、僕のやりたかったことだとして、
「本当のイタリアの空気感、雰囲気などを店構えや食器、BGMから感じて欲しい」が、僕が提供したかったこと。

それに対してお客さんが求めるもの・・・つまり実際の評価は

「美味しいマルゲリータのお店」

だったということです。

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シャーロックホームズはライヘンバッハの滝へ

僕は、いったんそのマルゲリータを取り下げてしまいます。
そうすればもう「マルゲリータのお店」と呼ばれることはないからです。

コナン・ドイルも、シャーロックホームズをライヘンバッハの滝へ落として、死なせてしまいました。
歴史小説化として認めて欲しかったから、シャーロックホームズでの名声はこれ以上要らなかったんです。

コナン・ドイルがファンからシャーロックホームズの復活を望まれたように、
僕の店には連日「マルゲリータってありませんでした?」「なくなっちゃったんですか?」「食べたかったのに!」というお客さんが押し寄せました。

正直言って、ノイローゼになるかと思いましたw

でも、ようやく気づいたんです。
飲食店はお客さんの為にあるものだということに。

お客さんが「マルゲリータの店」と思うのなら、僕がどう思っているかなんて関係ない
僕の店は「マルゲリータの店」なんです。

僕がやりたい事、提供したいもの、感じて欲しい事・・・そう思っている以上は、こちら側目線でしか考えていないんですね。
お客さんが求めているものを考えて、提供してこそ、お客さんを思う店になっているわけですから。

お客さんが求めているものとあなたが提供出来る事をマッチングする

もしかしたら、お客さんが来ないと悩んでいるお店さんは、
あなたが思っている・あなたが提供したい事とお客さんが求めている物がズレているのかもしれません。

[関連]お客が来なくなったら、お客と店の気持ちがズレだしているという事かも

お客さんが求めているものを理解して、提供していくこと。
そしてそのクオリティを上げていくことが必要なのではないでしょうか。

あなたが今提供したいと思っているものは、今のあなたのお店のお客さんには求められていないかもしれないという事です。

だったら、次の店やその次の店をオープンする時に叶えていけばいいだけの事です。

コナン・ドイルも医者をやったり眼科をやったりして失敗しています。
小説だって初期のほとんどは出版社に買って貰えませんでした。

それでもシャーロックホームズシリーズの成功を期に、自分が本当にやりたかった歴史小説を世に出すまでに至っています。

おわりに

シャーロックホームズが読みたいと言われたら、それを書けばいいんです。
同様に、マルゲリータが食べたいと言われたら、焼いてやりゃーいい。

お客さんが求めてない事をやって、お客さんが来ないぐらいだったら、
お客さんに求められている事をやって、お客さんに来てもらっているお店の方がカッコいいです。

あなたのお店のお客さんが何を求めているのか。
あなたが提供している物はそこからズレていないか。

今一度見直してみてください。

[参考]ターゲットを決めなければ顧客が満足するはずがない

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