異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

これから飲食店を始めたい方や既に小さい飲食店のオーナーをされてる方に役立つかもしれない情報を書いていきます。

地域の情報誌に載せたらお客は来るのか

 - 広告宣伝の効果 ,

      2015/11/03

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小さい飲食店を経営していると地域の情報誌の営業さんがお店を訪ねてくる事があります。

僕の店がある地域でも、冊子タイプの物で2社、新聞タイプの物で4社の営業さんが定期的に店に来てくれます。

やっぱり経営している以上は売り上げを伸ばしたい、もっと多くのお客さんに来て欲しいと思うわけですから、気にならないと言えば嘘になりますよね。でも、果たして提示されている価格に見合っただけのお客さんが来るのかどうかが気になるところです。

 

来るか来ないかで言ったら、来る

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結論から言うと、お客さんは来ます。

ただし、ただ載せただけでワンサカお客さんが来る、なんて夢みたいな事は起きません。
なぜなら、「地域の情報誌に載せる事」は「お客さんが来る魔法」ではないですから。

(※余談ですが、夢と魔法の国で有名なアレも、人と努力の元で成り立ってます。現代の世の中に魔法は存在しないと思った方がいいみたいです。)

お客さんがワンサカ来るようになるには、方法があります。ただ載せるだけじゃダメ

その方法は、この3つです。

  1. お客さん目線になって内容を考える
  2. お客さんが来る理由を作る(店のキャラクターとのマッチング)
  3. 具体的な行動をさせる

これをやれなければ、お客さんはほとんど来ないと思った方がいいです。

(※これさえやれば絶対お客さんは来る!と言っているのではありません。)

 

お客さん目線になって内容を考える

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まず1つめはお客さん目線になること。

僕の心の師匠の1人、佐藤義典さんも著書「経営戦略立案シナリオ (かんきビジネス道場)」で何度も喚起しています。お客さんの目線で考えること。

果たしてお客さんは、「地域情報誌に載っていたから、この店に行こう!」ってなるでしょうか。

僕だったらならないです。

どちらかというと、地域情報誌はこんなお店があるという事を知るツールの一つでしかなくて、知った上で自分にとって価値があると判断出来たら行こうかなと思えます。

だから、とりあえず載せるだけでも「あ、こんな店出来たんだ」「こんな店あったんだ」と思って貰えれば、その人が来店するきっかけの一つにはなるので、「(何万人かに1人くらいは)お客さんは来ます」といえます。

ただ実際には「行こうかな」と思うだけで、なかなか行きません。

これもお客さん目線になればわかることです。

飲食店のチラシを見たから、飲食店の看板を見たから、飲食店を見たから、その日のその時間に「よし行こう」とはならないんですよね。じゃあどうしたらいいのかが次です。

 

理由を作ってあげる

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お客さんが店を選ぶのに理由があります。

「お腹が空いた」⇒「飲食店へ行こう」 ではないです。

お腹が空いたなら、コンビニやスーパーにも行けるし、家にいれば自炊だって出来ます。

飲食店に行くにはそれ相応の理由があるんですね。

例えばこんな感じです。

  • 今日はラクしたいから外食しちゃおう
  • 今日は子供の誕生日だから外食でお祝いしてあげよう
  • 会社の親睦会で使えるどこかいい感じの居酒屋ないかな

などなど。

つまりはあなたのお店を使って欲しいシーンだったり、お客さんがあなたのお店を利用しなければならない理由を作ってあげることが必要。それを地域情報誌の誌面で提案するんです。

そうすることで偶然「今日はラクしたい」と思っていた人がいれば「こんな選択肢もいいわね」となるかもしれないですし、子供の誕生日を目前に控えた時に「子供の誕生日・・・あっ、あのお店」ってなるかもしれません。(これは一圓克彦氏の著書「0円で8割をリピーターにする集客術」で脳内SEOという項目で紹介されていた内容まんまです。詳細は一読をオススメします。)

ただ一つ気をつけなければならない事は、その「理由」があなたのお店にマッチしているかどうかということ。

例えば店内の雰囲気や清潔さよりも「安い・旨い」を売りにしている店なのであれば、「誕生日は当店で!」と言っても説得力がないかもしれません。

ラクをしたい日に、高級なフレンチレストランを選ぶでしょうか。僕は選びません。
その理由を叶えるのに、どうしてあなたのお店を選ぶのかという説得力が必要なんです。

 

具体的に行動させる

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最後が具体的な行動を促すということです。

地域情報誌の営業さんは、そこまでグイグイはきませんが、「クーポンを載せて費用対効果を計りましょう」と言ってきたりします。

営業さんが言っているのは、統計を取りたいわけで、少なからず地域情報誌さん側の利益が入っているからかあんまり乗り気にはなれませんが(笑)、クーポンは「具体的に行動させる」手段の一つです。

僕がお世話になっている新聞社の所長さんとの会話の中で、とても感銘を受けた言葉があります。

誰も5%なんて微々たる額の割引なんて求めちゃいないんだよ。

割引額にしか反応しない人に来てほしいわけじゃないでしょ?

クーポンをつける事で「あ、私に来て欲しいのかな」って思わせるの。

そしたら「これ持って行ってみようかな」ってなるでしょ。

僕はこの話を聞いた時に、AIDMAの最後のA、つまりActionがクーポンなんだなと思いました。

お店の存在も知った、興味も出た、魅力も知ったし記憶に残った。

「次は何したらいいの?」

って思っているお客さんに対する道標のようなものですよね。「次はこれを持ってきたらいいんですよ!」って。

それまでは「5%の割引なんて、何の意味があるんだろう・・・?」って思ってたんです。

この話を聞いて、なるほどと思いました。

地域情報誌に限らず、広告には入口と出口があった方が結果が出やすいと思うんです。

入口っていうのは、インパクト。AIDMAの最初のAであるAttensionです。

僕は街中でいろんな広告を見るのが好きなんですが、インパクトはあっても何が言いたいのか、どうして欲しいのかがサッパリわからない広告ってすごく多い。(もちろん意味があってやってるんだとは思いますが、それ一枚では僕には伝わらなかった)

その広告に出口をつける事が、具体的な行動だと思うんです。

クーポンに抵抗があるお店さんだったら、「お電話で予約承ります」って電話番号を載せてもいいんだと思います。

予約するような店じゃなかったとしても、「駅からの道はこんな感じで、散歩する感覚で5分ぐらいです」とかでもいいのかも。

とにかくお客さんが次にする事を教えてあげる必要があります。

 

まとめ

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地域情報誌とは、お客さん目線で考え、どんな理由で来店するのかを、入口であるインパクトと出口である具体的な行動を載せる事で、あなたの店を利用したいと思うかもしれない人を増やす為のツール(道具)の1つ

だと思います。

 

おわりに

僕も「お客さん目線で」と、いつも意識していますが、実際に自分がやるとなかなか難しい。

この文章も僕なりに「読んでくれる人の悩みを解決できるように」「読み手目線で」「読んだ人が得する内容」を意識して書き始めたのですが、どうしてもあれもこれも書きたくなってしまって、長くなってしまいます。

(※“長くなってしまいます” を “長くなります” にするだけでも文字数削減なんですけどね・・・)

理想は最短の言葉できちんと理解できる内容になっていること、なんですが、これも一朝一夕でどうなるものでもないですね。精進します。

 

ちなみに僕が地域情報誌を初めて利用した時、A4ページ1/4の誌面枠を使って3万円ぐらいでした。

特に何も考えずに、営業担当者に任せっきりにして、クーポンも載せて、持ってきてくれた人は1人か2人でした。

1人の新規顧客獲得コストが15,000~30,000円。その時の客単価が1,000~1,500円だったので、年間15~30回通ってくれたら元が取れた感じだったのかなー。で、高いと思って辞めちゃいました。

でもその数年後に「地域情報誌の使い方」をちゃんと考えて、1年継続して載せてみる事にしました。(やっぱり同じぐらいの枠で同じぐらいの価格)

クーポンをつけなかったので、ちゃんとした統計はとれませんでしたが、悪くなかったと思っています。

[関連]広告を載せる媒体を選ぶ基準(地域情報誌の場合)

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