異業種からの参入で小さな飲食店をやってるけど何か質問ある?小さな飲食店主の経営幼稚園

これから飲食店を始めたい方や既に小さい飲食店のオーナーをされてる方に役立つかもしれない情報を書いていきます。

飲食店の予算についての考え方

 - 飲食店経営のヒント ,

      2015/11/03

小さな飲食店を経営している人は、どうも自転車操業になりがちです。

どういう状態かというと、今日の売上から明日の朝の買い出しのお金を捻出して・・・みたいな状態です。
やっちゃってませんか?

僕はやっちゃってました。(笑)

でも知り合いのオーナーシェフもやっていたので安心していたんですが、これは健全とはいえない状態だと気付きました。
偶然、大手外資の会社の内部を見せて貰える機会があって、そこから学んだ情報からの気づきです。

それは「予算を組む」ということ。

しっかりと予算を組むことによって、自転車操業から脱却できます。
ではなぜ自転車操業が健全じゃないのか。

自転車操業が何故健全じゃないか

本当に、僕もやっちゃっていたので偉そうに言えませんが、自転車操業はダメです。

なぜか。

実際の例で考えてみます。

20日にスタッフの子にお給料を払わなければならない。
その額が25万円。
だいたい25日稼働だから、1日1万円ずつ貯めていけば払える。

でも実際、19日にお財布を見ると20万円しかない。
今日一日で5万円売上なければ、彼に払うお給料を捻出できない。

「お給料、ちょっと待って貰える?」

こんな状態になっていませんか?大丈夫ですか?

難しい考え方かもしれませんが、「売上」と「資金」は別なんです。
お給料の支払い、食材購入費用、家賃の支払い、光熱費の支払い・・・これらは売り上げがいくらであろうとも発生してくる費用なんですから、別に用意してある必要があるんです。

もう一度言います。
「売り上げがいくらであろうとも」、です。

売り上げに左右されて、払えないなんて事があってはいけないんですね。

売り上げが低いことは、受け取り側には関係ないこと

スタッフは、売り上げに関わらず働いた時間と仕事内容で給与が評価されます。
市場やスーパーは売り上げに関わらず、販売した品物の料金を受け取るだけです。
家賃は売り上げに関わらず、毎月決まった額を支払う約束になっています。
光熱費も売り上げに関わらず、使った分だけ払う義務があります。

つまり、売り上げが低いという事は、あなた以外の人達にとっては関係のない事なんですね。

例えばあなたのお店に来て飲食を楽しんだお客さんが
「今月は給料が低かったから飲食代を支払えません」
と言っているような状態です。

困りますよね。

だから、支払いが売上によって左右されてはいけないんです。

予算を組む

そこで「予算」というものが必要になってきます。

これは年間ないし期毎にかかる費用を決めておくという事です。

例えば年間であれば、売り上げ予測として1,000万円と仮定した場合、
かかる経費が700万円までに抑えられれば、あなたが得られる利益が300万円という事ですよね。

その700万円の内訳をしっかり考えておくんです。

家賃20万円×12か月=240万円
光熱費10万円×12か月=120万円
食材費25万円×12か月=300万円

あれ、もう660万円いっちゃいました。
残り40万円で1年分の人件費・・・無理ですよね。

と、まぁこんな感じで決めていくわけです。

もし、思ったより売上が低かったら、あなたが得られる年間300万円という利益から削られるし、逆に売上が高かったら利益が増えるわけです。

これを細かく決めていくんです。
例えば家賃の更新だったり、僕だったらドメインとかレンタルサーバーとか、通信費なんかも考慮しています。

そうする事で、「売上が低いから支払えない」なんて自体からは抜け出せます。

ただし、相当の資金がある状態でスタートした前提ですけどね。
なので、創業時には「運転資金」を考慮しておく必要があるんですね。

おわりに

あなたの生活費も、本来であれば必要経費=オーナーの人件費ですよね。

個人事業主としては、役員報酬という経費が認められていないので、どうしても残った利益部分を生活費に充てて行く事になります。

でも、それがその日その日の売上に左右されてしまうと、正直いってきついです。

というのは(経験談ですが)、売り上げが上がらないと、どうにかして生活を切り詰めようと考えてしまうんですね。
そうすると、日に日に顔から余裕が消えていきます。
余裕がなくなると、笑顔がなくなりますね。まぁ、偽の笑顔は作れますけど、そんなのはすぐにバレます。(笑)
笑顔がなくなると、不思議な物でお客さんって離れていくんです。

きっとお客さんはあなたの店に笑顔を貰いに来てる部分もあると思うんですよ。
僕が客だったら「あ、この人は僕に元気をくれそうだな」ってシェフのお店でご飯食べたいですし。

また、余裕がなくなると新しい事に手をだしたり、新しい場所に行ったりしなくなりますよね。
それは店の成長を止めてしまっている事になります。
成長が止まってしまった店が、それ以上に伸びる事はありえませんから、どんどん悪い方向に進んでいってしまいます。

なので、予算を組んで、それを指標に運営を続けていくことが大切なんだと思います。

 

 

スポンサーリンク
飲食店主は食べロガーを狙い撃ちして繁盛店にできる、ってどういうこと?

他店の食べログについた口コミを見るのが趣味なんですが(悪趣味) 「再訪はありませ …

突出し看板をカッティングシートで安価に作る

飲食店に限らず、店舗は外の看板がかなり重要です。 道を歩いている人は、無意識に目 …

原価率よりバランスを重視

とあるチェーン店のランチに行ったときのこと。 価格が同じ数種類のメニューがあって …

なぜ悪評を書かれるぐらい徹底的に嫌われる店は魅力的なのか

今日、面白い格言を見つけたのでシェアしたいと思います。 評論家が何を言おうと気に …

賃貸物件飲食店の家賃を大家さんに下げてもらう方法。

飲食店を経営していて、収益を圧迫する大きな要因の一つに「地代家賃」があります。 …

飲食店は魅力的なコンテンツと圧倒的なトラフィックで生まれ変わる

僕はある時急激に気づいたことがあります。 それは、「商売はすべて、コンテンツとト …

コストコは仕入れに使えるの?安いの?

最近テレビなどで頻繁に特集されるコストコ。 プロレスラーの北斗・健介夫妻がよく紹 …

飲食店の売り上げを2倍にする具体的な方法

お店の売り上げを2倍にする為に必要なことをご存じでしょうか。 これは高田靖久氏の …

飲食店主の取引先との価格交渉は値下げ以外の事に利用しろ!

酒屋さんとの取引で、何度となく「もうちょっと安くなんないですか?」って交渉した事 …

テキトーなスタッフ募集要項はお客さんを馬鹿にしている事に繋がる

今日街を歩いていて、二つのお店のスタッフ募集の張り紙を見て、 ちょっと気になる事 …

こんな記事も読まれてます

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください