2:8の法則を理解すると集客が捗る
2015/11/03
集客に限らずですが、2:8の法則というのがあります。
たとえば、「会社の8割の利益を出しているのは2割の社員である」など。
これはイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した統計モデルに準えて「パレートの法則」などと呼ばれたりしているものです。
iPhoneで有名なApple社も音楽や映像、アプリなど多くのコンテンツを有していますが、売り上げの9割を占めているのはハードウェア(Mac, iPhone, iPad)だと言うことです。
厳密に2:8になっているわけではありませんが、多くの結果は少ない事象から生み出されているという話です。
ちなまいに僕は実際には1:8:1だと思っているのですが、追って説明します。
あなたのお店の売り上げの8割は2割のお客さんで成り立っている
あなたのお店の売り上げが月に100万円だったとしましょう。
客単価が2,500円だった場合に訪れているお客さんは400人のはずですが、そのうち80人(2割)で80万円を叩きだしているという事。
残り320人が20万円・・・つまり単価625円・・・という事ではなく、その80人が2回3回とリピートしてくれているイメージです。(実際には数字が異なってきますね)
確かに考えてみると、常連さんと新規さんの割合ってだいたい2:8ぐらいな気もしますし、常連さんの頻度や単価を考えるとあり得ない話でもないかもしれません。
納得いかないかもしれませんが(笑)、一応頭に入れておいてください。
あなたの街に住む2割の人があなたに興味を示してくれる
この場合はどうでしょうか。
たとえば1,000人が住んでいる街だった場合、平等にあなたのお店の看板を見る機会があったとしたら、800人は興味を示してくれないけれど、200人は興味を示してくれる、という感じです。
むしろ「それぐらいしか興味を持ってくれないかもなぁ」と思っていた方が気が楽という事でもあります。
その200人のうち40人(2割)が実際に来店してくれて、その40人のうち8人(2割)がリピートしてくれて、その8人のうち1人か2人が常連さんになってくれる。
なんか数字的に間違っていないような気がしてきました。(笑)
実際は1:8:1
さて冒頭で書いた1:8:1についてですが、僕はこっちなんじゃないかなぁと思っています。
1,000人の街で同じ看板を見た時に、100人(1割)が興味を示してくれて、100人(1割)が全く興味がない。残りの800人は「ふわふわしている状態」。
つまり、最初の100人はこっちが発信していけば勝手に興味を持ってくれて、勝手に来店してくれて、勝手にファンになってくれる、いわば「いいお客さん」。
最後の100人は何を言っても反応してくれない、むしろアンチのような存在。相手にする必要がない人達。
で、一番大切なのが真ん中のふわふわしている状態の800人。「浮遊客」とも言われます。
この人達にちゃんとアプローチすることが出来ると、お客さんが増えていくんじゃないかなと思っています。
浮遊客の心の中
浮遊客は「ファンになってもいいけど、アンチになってもいい」というよりは、「ファンにはならないけれど、アンチにもならない」ぐらいの存在だと思います。
簡単に言い換えれば「どちらでもいい」という状態。
ただし、「自分に得がなければ、どちらでもいい」という感じなんです。
ということは、「自分に得があるなら、行ってもいい」ともとれます。
浮遊客に向けて、しっかりと、心理学を意識したメッセージを送り続ける事ができれば、「あれ?もしかしてこれ私にとって得になるのかも?」と思って貰えるかもしれないという事です。
おわりに
飲食のコンサルタントが書くような本の中には「お客さんが全員ファンになってくれたら集客しなくて済むから楽だよね」というような内容の物がありますが、実際にはファンと浮遊客とがバランスよく存在しているのが正しい形だと思います。
あとはいかにこの浮遊客を数多くリピートさせるか。新しいニーズに気づかせるか。ではないでしょうか。
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